今日は一般的に懐かしい思い出ではなく
僕個人の中学校時代の思い出です。
恥ずかしいのであまり見て欲しくないですが
皆さんが昔を懐かしむきっかけになると信じて
あえて、語らせて頂きます。
あれは、中学2年の秋・・・・
僕はある女性に恋をしました。
相手は1年下の女の子でした。
ある日、僕は廊下に掲示された運動会の写真の中に”彼女”を見つけました。
僕が一目惚れをしたのは、この時が初めてだったように思います。
どこかエキゾチックな容姿の彼女の写真を見た瞬間、雷に打たれたような衝撃を受けました。
昔、松田聖子が「ビビビと来た」と言っていたことがありますが、僕にはその感覚が理解できます。
話はそれましたが、それ以来、僕は何をするにも彼女の事が気になって仕方がありませんでした。
そんな時、僕は同級生のAさん達と、放課後の教室で好きな人の事などについて雑談をし、キャッキャとはしゃいでいました。
僕が写真で見た彼女のことをAさんに言うと
偶然にも、Aさんと彼女は掃除の班が一緒だったらしく、Aさんは
「そうなの?じゃあ、私が言ってあげる」
と、言いました。
僕は
「ちょ、ちょっと、待って、恥ずかしいから、やめてやめて」
と言いましたが、おせっかいなAさんは
「私に任せといて、明日聞いてあげるから、じゃぁね~」
と言って、去っていきました。
次の日、僕がそんな事を忘れて、教室で座っていると、Aさんが近づいてきて
「掃除の時に聞いたんだけどね、あの子もあなたのこと好きだってさ。良かったね。付き合っちゃいなよ」
Aさんはそう言って、僕を冷やかしました。
人を冷やかす事は得意だった僕ですが、いざ自分のこととなると驚きと恥ずかしさから
「いやいや、そういうんじゃ無いから、そういうんじゃ無いんだってば」
と、言ってしまいました。
しかし内心は、天にも昇るような気持ちになった事を今でもハッキリ覚えています。
僕はあまりの興奮に、また何も手に付かない状態になりました。
夢にまで見た彼女との両想い
僕は、嬉しさを押さえることが出来ず、いつも歩いて帰る道をく全速力で走って家に帰りました。
一人になって嬉しさをかみしめながら、部屋の椅子に座り天井を見つめFMラジオを聞いていると
ある曲が流れてきました
FUN×4 大瀧詠一 投稿者 bombyx-mori
『手~に入れ~てしまったよ~お目当てのあの~娘を~♪』
まさに、この時の自分の心境でした
この曲が誰の何という曲かを聞こうとしましたが
何かのせいで、その時は知る事が出来ませんでした。
次の日、僕は学校に行き、彼女に告白する機会を探しました
しかし、この事実を知ったのはAさんの口からだけ
なんと言って声を掛けようか・・・
「Aさんから聞いてると思うけど・・・」
などとは、格好悪いし、恥ずかしくて言う事が出来ません。
そうこうしているうちに
もしかすると、Aさんにからかわれているだけかも・・・
と、悪い方に想像が膨らんでしまい
結局、きっかけを掴めないまま、数日が過ぎてしまいました。
すると、僕が意気地が無くて告白しない事をAさんが心配するようになり
「告白した?してないの?なんで告白せんの?」
と尋ねるようになりました。
僕は、勇気がないので告白できないと思われたくなかったので
「いや、そんな好きじゃないから・・・」
とウソを言ってしまいました。
それからというもの
「告白できないのは、僕が勇気が無いからではなく、彼女が好きではないからだ」
という自らが作った設定から逃れられなくなり、次第に僕自身もそう思い込むようになりました。
それから数日が過ぎた、2月14日の朝
僕が家から校庭の脇を通り、昇降口へ向かっていると
校舎の隅に”彼女”が立っていました。
彼女は、僕に気付くと、僕に駆け寄り
「これ、受け取ってください」
と、チョコレートを差し出しました。
あまりの予想外の出来事に、僕は狼狽し
動転した僕は、こともあろうか
「え、ああ、いいです。すみません」
と言って、その場を逃げてしまいました。
一瞬振り返った時の彼女の悲しそうな顔は今でも忘れられません。
僕はその後、激しく自分を責めました。
僕の為に朝早くから待ってくれていた大好きな彼女に
何て事をしてしまったのだろう・・・・
僕は誰にも相談する事が出来ず、自暴自棄になりました。
幸せだった何かが、潮が引くように、あっという間に消えて行く気がしました
何故あんな行動を取ってしまったのか・・・
僕が人生で一番後悔した瞬間でした。
しかし、その後も、彼女に謝る勇気もなく、何も出来ないまま時が過ぎました。
それから幾日か過ぎたある日、僕の耳に
「彼女に彼氏が出来た」
という知らせが届きました。
それからは、僕にとって辛い中学生生活が続き
僕は、卒業と同時に中学校生活の思い出を封印しました。
時は流れ
高校、大学、社会人と成長していく中で、僕は中学校の思い出を
徐々に受け入られるようになりました。
社会人として2度転職をし、夢破れて田舎に帰ってくることになったある日
自宅で微睡んでいると、ラジオから、誰かのリクエストで”あの曲”が流れてきました。
懐かしいな・・・・
大瀧泳一って人が歌ってたんだ・・・・
そして、ふと、彼女の事を思い出しました。
僕は無性に彼女に逢いたくなり、電話帳で彼女の家を調べ、勇気を出して電話をしました。
「僕のこと・・・覚えてないかも知れないけど・・・逢ってもらえませんか?」
彼女は僕のことを覚えてくれていて、逢ってくれることになりました。
待ち合わせをした場所には、既に彼女が待っていました。
大人になった彼女は化粧をし、昔と少し変わっていましたが
逢った瞬間、昔の記憶が蘇りました。
僕は、彼女を助手席に乗せ、車を走らせました。
何を話して良いかお互い言葉が見つからず
何分も静かな時が流れました。
「僕・・・中学校の時・・・あなたのことが好きだったんです」
僕は思いきって、彼女に言いました。
すると彼女は、静かに
「私のこと・・・嫌いなんだって思ってました」
と呟きました。
その言葉を聞いた瞬間、僕は知らぬ間に泣いていました。
「ごめん・・・ほんとにごめん」
僕は再び、勇気が無い事で彼女を傷付けてしまった事を思い出し、過去の自分を恥じました。
それから、数分、当時の話をし、当時の自分の気持ちを素直に話しました。
謝っても仕方ないと分かっていても、謝るしかなかった僕の姿を見て
「気にしなくて良いですよ。私にとっても良い思い出でしたから」
酷いことをした僕を、彼女は聖母のような優しさで許してくれました。
この人はやはり運命の人かもしれない・・・
僕は思いきって
「良かったら、僕と付き合って貰えませんか?」
と言いました。
すると、その言葉を聞いた瞬間、彼女はうつむき黙ってしまいました。
しばらく沈黙が続き、渋滞で車が停車した時、彼女が意を決して、こう言いました
「私・・・・1ヶ月後に・・・結婚するの」
僕はあっけなく彼女にフラれました。
こうなることが運命だったのだと思います。
今、考えると、この時結婚相手から奪うことも出来たかもしれません。
しかし、僕はそうしませんでした。
あの時傷付けた気持ちを、今度は僕が負うべきだと思ったからです。
いや、むしろフラれることで、僕は逆に肩の荷を下ろそうとしていただけだったのかもしれません。
奪える自信もありませんでした。
成長した自分を見てもらうつもりでしたが、僕の意気地なしは昔と変わっていませんでした。
ドライブを終え、待ち合わせた場所に戻り、僕は
「逢ってくれてありがとう」
と言いました。
彼女も、ひとこと
「電話してくれて、ありがとう・・・・さようなら」
そう言い残し、僕を見ず車に乗り去っていきました。
僕の中で中学時代から続いていたストーリーは、あっけない形で完結しました。
それ以来、彼女には会っていませんが
どこかで幸せに暮らしていると信じています。
これが僕の中学時代の忘れられない”ほろ苦い思い出”です。
あの時、勇気を出してさえいれば、僕の人生も変わっていたかもしれませんが・・・
思春期の恋なんてそんなものかな?
みなさんは、どんな恋をしていましたか?
同級会で聞かせて貰えるとうれしいです。