UTMF振り返り 後半
A4富士山こどもの国(90.4キロ地点)には、10時10分ぐらいに到着。関門out11時30分までに出ればいいので、1時間ぐらいある。「富士山ひらら」おいしかった。エイドは、本当気持ちが復活する。元気がチャージされる。
ドロップバックを開けてみて、さて何しようかなと考えてしまう。周りみると、結構シューズ変えてる方が多いような。自分も、シューズは、入れておいたけど、特に故障的な痛みもなかったし、濡れてはいるものの、とりあへずそのままにした。替えの靴下4足も持ってきてたのに、靴下も、そのままにした。上半身だけ着替えて、ヘッドライトの電池変えたり、行動食追加したりと。大したことしてないけど、ここのエイドではゆっくりしたし、居心地よくて、落ち着いてしまった。家族にも元気だよーとメール。のんびりしてたら、あとoutまで少しですよ~と呼び掛けに、もうそんな時間かっ と出発!と同時に雨も降り出した。
A5富士山資料館までは、7.4キロ。時間的にも余裕はある。走り出すと左の踵に痛みが出始めた。我慢できなくはないけど、痛みを感じる。左は、つま先から着地、右は踵から着地みたいな変な走り方を試したりした。ジョグでしばらくして、A5富士山資料館(97.8キロ)到着。
アンパンとカツサンド食べて、裾野水ギョーザ食べる。踵の痛みが気になる。踵の痛みがひどくなり歩くことしかできなくなった場合を考えて、ここからは、時間の貯金を少しずつ貯めて行こうと長居せずにエイド出発。エイドでて、少ししたら、富士山資料館へ向かってるSTYの選手達と、すれ違う。そのあとSTY選手達にドンドン抜かれる。STYの選手達も抜いてく時に声掛けてくれる、まだまだ元気なSTYランナー達見てるとこちらもなぜか元気出てくる。シングルトラックの時は、踵の痛みは我慢して、STY選手達に邪魔にならないようにと同じスピードで走る。踵の痛みは、増してくばかり。左足の着地角度とか意識しながらなるべく痛みが出ないとこを探す。ゴールまで。まだ60キロもあるけど踵大丈夫かなと不安がどんどん大きくなる。致命的な故障になり兼ねないから、次のA6太郎坊でリタイヤした方がいいのか?とリタイヤが頭をよぎり始めた。疲労とかは比較的耐えれるけど痛みに弱い…100キロ超えてるんだし、そりゃどこか痛みなんか出てくるだろ!我慢でしょっ なんて言い聞かせながら走る。路面もジャリジャリの細かい石になってきて、普通だとズルズルしちゃって走りにくいけど、踵には優しかった。踵の痛みでかなりブルーの状態で、A6太郎坊エイドの手前に抜け出たとき、「がっくーん!!」と呼ばれる方見たら、ゆーさんがいる!!
沈んだ気持ちが一気に元気になる。本当嬉しかった。踵の、痛みなんて一気に吹き飛んだ。ゆーさんと少し話してると今度は、「パパーっ!!パパーっ!!」と呼ぶ声!? エイド入り口のとこに、なんと奥様と娘が来てた。ゴールには来るはずだったけど、前日から来たとのこと。こんなサプライズ応援があり、リタイヤなんて言ってられない!絶対ゴール行くぞ~!と心に誓う。
A6太郎坊(109.9キロ地点)では、みくりやそばを2杯たべて、早々とでた。エイドでて、走り出すと先ほどまで痛み消えてた踵の痛みがもどってくる。足の着地場所をなるべく土の柔らかいとこにとか意識して、痛みを我慢して走ることに意識が行きすぎてたからか、A7すばしりまでの記憶があまりない。
A7すばしり(120.5キロ地点)では、雑煮と磯部焼き食べて出発。足の痛み以外は、食欲もあるし元気!A8山中湖キララまでは、コース変更されていて、三国山などの山パートがカットされてたので大分楽に山中湖キララに着くはずだったけど、踵の痛みに加え、足裏にマメが出来てきてた。スタートから履きっぱなしの濡れた靴下が原因だったかな。山中湖周り走ってるときに、ジンジンと痛みが出てき始めた…歩くより少しジョグの方が痛みは薄れるけど、踵は走ると痛みは大きい。
なんだかんだでA8山中湖キララ(135.5キロ地点)到着。エイド入り口手前で、古川さんに声かけられ、痛み以外は、まだまだ元気!そして更に元気湧いてくる。エイド入ると再度装備チェックとのこと。この先石割山~杓子山と山パートが続くからなのかなと思った。
装備チェック場所に行くと、なんとノビヤさんが隣でボラでチェックしてた!全く聞き取れないけど、なんか外国語話してた~すごっ。装備チェック内容は、ザックの重さが2キロ以上あるかと、レインウェア上下、携帯の電源が入るかの確認とマップ、エマージェンシーシートの確認。問題なくチェックおわり、甲州富士桜ポークの豚汁を食べて、靴下を履き替える。足裏のマメ確認。結構大きい水膨れになってる…
A9二十曲峠までは登りだ。石割山への登りは大丈夫だったけど、エイドまでのくだりは、足裏マメは、踵の痛みを消すほどの激痛。一歩一歩が痛すぎる。なんとか痛み我慢して、A9二十曲峠到着。
この痛みで杓子山向かうのは無理。救護室で手当てしてもらった。足を洗ったあと、水膨れマメ部分にガーゼ当ててテーピングで巻いてもらう。大分違う、激痛はなくなった。もっと早めに手当てすべきだった。
スタートしてから36時間経過してて、ここまで一睡もしてきてないけど、杓子山行けるかなと不安もあったけど、そのまま勢いでエイドを出た。杓子山の岩場箇所では、STYとUTMF選手共に渋滞。岩も雨で濡れてて滑る。睡魔も、出始めた。前の方に話しかけながら睡魔ごまかして登る。山頂まで長かった。山頂は、風もなく寒くもなかったので、しばしイスに腰掛けて休んだ。ここからは下り。トレイルの下りは、ドロドロツルツルで何度か滑って尻もちつきながら林道へでる。ここから、ひどい睡魔に、襲われた。少し歩いては、膝に手をつけ瞼閉じるを繰り返す。下りは特に踵もマメも痛くて走れない。歩くしかない。誘導員の方にあと7キロですと言われ、まだそんなあるのかと思った。
幻覚もかなり見えてきてる。林道に落ちてる葉っぱは白く光ってたし、葉っぱに顔があるようにも見えてた。これなんだ?!なんで葉っぱ光ってて、顔あるんだ?と、道路の落ち葉に、顔近づけたりしてた…と思う。前の方にはトンネルが見えてたけど、進んでも進んでもトンネルにはつかなかった。
そんなことで全く進んでるようで進んでないときに、ザーッてかなりの雨。この雨で睡魔から解放された。時計見たら、時間もかなり経過してる…割にはA10富士小学校まで、かなり距離もある。早歩きと走りを交互に入れて、最終エイド富士小学校を目指す。林道からロードに出てからも遠かった。エイド手前で、誘導員ボラしてたわーきゃんさん発見!夜中にご苦労様でした!やっとの事で最終エイドA10富士小学校(156.7キロ地点)5時過ぎに到着!
あとゴールまで12キロ。霜山登って降りればゴールだ。時間余裕もある。吉田うどんを食べて、トイレ行き、マッサージが空いてたのでお願いしてもらう。痛みがあって、大して走れてないからか、筋肉疲労はあまりなかったけど 、踵を、かばいながらの変なフォームしてたので、右の膝内側にも痛みがでてきてたので、その辺をマッサージしてもらう。大分楽になる。どこか痛みあるのか聞かれ左踵の痛みを話したら、テーピングしてくれた。これまた大分痛みが軽減!もっと早く対応すべきだった。
ここからゴールまで約2時間半ぐらいだったので、何時にゴールに来れるか奥様にメール。北麓公園にいるからいつでもいいよと返信あったので、8時半までにゴールに到着予定とメールした。わーきゃんさんにエールをもらいエイドを6時過ぎに出発。
霜山への登り開始。登りはまだまだ大丈夫。痛み少ない分 登りの方が楽。結構山頂まで長かった。山頂からは、ゴールまで7キロですと言われた。あとは下るだけでゴールだ!下り始めると踵やマメは、テーピングされて痛みも抑えられてるけど、今までそこをかばって変なフォームで走ってたからか、右膝内側の痛みが出てきて下りは痛い。途中すってんころりんして、尻もち…最後の最後までこれか~。下山し、ロードに出る!誘導員の方に「おかえりなさーい!」…この言葉で帰ってきた!と実感。ロード3キロは、歩いたりジョグしたり。ゴール手前で娘の声。予定より遅れたよ~待たせたね~。手つないで娘とゴール!!44時間6分というタイムは、終わってみれば短い…。ではなく、それなりに長かった!!
レース中 何人かの海外ランナーの方から、「グッド ナンチャラ ジャーニー!」みたいな言葉をよくかけられた。良い旅を!なんて意味だと思う。100マイルの旅は、1人じゃ絶対無理だし、周りからの応援や助けがあって初めて成し遂げられたと振り返ってつくづく思った。
今回サポートは、いなかったけど、いつか娘にサポートしてもらって走りたいなぁ🎵