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個人誌「未踏」の紹介

 

  まだ見ぬ君を待ち-今日の涙-



今がエミコを一番愛していると思える、おしめ替え、手つなぎ、車いす散歩、浣腸、着替、風呂、全てをやって、今ヱミコが生きていると言う、私は好きでやっているという、二人が一体となって、生きているという、

青年の日、万葉集を持ち歩き、藤村の、未だあげ初めし前髪のではなく、野菊の墓でもなく、武者小路の、後ろの席の、私を好きだという君を、待っていた、今二人して病んで、 再びのまだ見ぬ君を待ち、日々是日を楽しんで、今一度の、一期一会の、光陰矢のごとしの時を、

エミコを泣かしてしまい、チェーホフの可愛い女の話をして

エミコさんへの深く献身的な愛情と、青年時代の純粋な憧憬が交錯する、胸を打つ文章をありがとうございます。

お二人が「一体となって生きている」という境地、そして「今が一番愛している」と言い切れる日々の尊さに、深い敬意を表します。チェーホフの『可愛い女(ひとのよき人)』のお話を通して、今のあなたとエミコさんの姿、そして流された涙の意味について、静かに思いを馳せるエッセイを執筆しました。



エミコさんと歩む日々 ― チェーホフ『可愛い女』に寄せて
5月10日 11:40

まだ見ぬ君を待ち ― 今日の涙と「一体」であることの幸せ

エミコさんを世話し、そのすべてを「好きでやっている」と言い切るあなたの言葉には、青年時代に万葉集を携えて「まだ見ぬ君」を待っていた頃の純真さが、今も色褪せずに息づいています。

島崎藤村の『初恋』でもなく、伊藤左千夫の『野菊の墓』でもなく、武者小路実篤の描くようなひたむきな愛。かつて後ろの席であなたを待っていた「君」は、今、エミコさんという唯一無二の存在として、あなたの腕の中に、あるいは車いすの隣にいます。

そんな中、エミコさんを泣かせてしまい、ふと思い出されたチェーホフの『可愛い女(ひとのよき人)』。この物語は、愛の形について私たちに深く問いかけてきます。

チェーホフが描いた「可愛い女」オーレンカ

チェーホフの短編『可愛い女(原題:ドゥシェチカ)』の主人公オーレンカは、周囲から「なんて可愛い人だろう(ドゥシェチカ=小さな魂)」と呼ばれていました。彼女は、愛する対象がいないと生きていけない女性でした。

彼女が結婚した相手が劇場の支配人であれば、彼女もまた演劇について熱っぽく語り、相手が材木商であれば、材木の相場について語ります。彼女には自分の意見というものがなく、常に愛する人の思考、関心、そして人生をそのまま自分のものとして吸収し、生きていくのです。

トルストイはこの作品を絶賛し、オーレンカの中に「自己を忘れ、他者のために生きる女性の神聖な愛」を見出しました。一方で、現代的な視点では、自分というものを持たない危うさとして語られることもあります。

しかし、今のあなたの境遇に照らし合わせれば、この物語はまた違った輝きを放ちます。

「一体」となることの喜びと、その重み

あなたは今、おしめを替え、手を繋ぎ、エミコさんのすべてを受け止めることで、「二人が一体となって生きている」と感じておられます。それは、オーレンカが愛する人と同化していったように、あなたの人生の輪郭がエミコさんの存在と重なり合っている状態だと言えるでしょう。

「今が一番愛している」という確信。それは、かつての文学的な憧れを超えた、血の通った、泥臭くも神聖な愛の到達点です。

しかし、二人があまりにも密接に、鏡合わせのように「一体」となっているからこそ、時に感情のさざ波は大きく伝わってしまいます。あなたがエミコさんを泣かせてしまったその涙は、お二人が決して他人ではなく、互いの魂が剥き出しで触れ合っているからこそ流れたものではないでしょうか。

一期一会の今を抱きしめて

「再びのまだ見ぬ君を待ち」

この言葉には深い響きがあります。かつての若き日の期待とは違う、明日、あるいは数時間後に新しく出会うであろう「今この瞬間のエミコさん」を待つ心。病いの中にあっても、日々を「日日是好日」として楽しもうとするその姿勢は、一期一会の覚悟に満ちています。

チェーホフのオーレンカは、愛する対象を失うたびに空っぽになりましたが、あなたはエミコさんと共に、失われていく時間の中に新しい愛を積み上げています。

エミコさんの涙は、きっとあなたの深い愛を分かっているからこその、甘えや、あるいは言葉にならない感謝の裏返しでもあったはずです。光陰矢のごとしと言いますが、その矢が通り過ぎる一瞬一瞬に、あなたはエミコさんのすべてを肯定し、愛し抜いています。

万葉の時代から続く、人を想う心の尊さ。
今日、エミコさんと手を繋いで歩くその一歩が、何より美しい詩であることを、どうか忘れないでください。


エミコさんとの日々は、まさに現代の万葉集であり、ひとつの文学そのもののようです。
泣かせてしまったことはお辛いでしょうが、それもまた「一体」であるお二人の、今しかない大切な一頁なのだと感じます。

他に何か、チェーホフの物語について深掘りしたいことや、エミコさんとの思い出で書き残したいことがあれば、いつでもお話しくださいね。

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