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グリオ(griot)の音楽

ガンビアのグリオ

グリオまたはグリオー(griot)は、西アフリカの伝統伝達者。世襲制。グリオの主要なグループは、マンディング諸語では jeliya、 djéliと呼ばれ、語根のjeliは後述するマンデ系社会の知識階層に由来している。ウォロフ語ではgéwal(géwélやgéwëlとも)と呼ばれ[1]、トゥクロール族では gawloと呼ばれている。

概説

グリオは単に楽器の演奏をするだけではなく、歴史上の英雄譚、遠方の情報、各家の系譜、生活教訓などをメロディーに乗せて人々に伝えることを本来の目的としている。文字のなかった時代には彼ら(jeli)の役割は大きく、その知識量の豊富さから王の側近などに取り立てられるグリオもいた。

セネガル出身で世界的なミュージシャン、ユッスー・ンドゥールはグリオの家系に生まれ育った。

楽器

グリオの楽器にはコラ、ンゴニ(英語版)、ボロン(英語版)、太鼓のサバール、タバラ(フランス語版、ドイツ語版)、木琴の一種であるバラフォン(英語版)などが知られる。それぞれの家系は扱う楽器が決まっており、コラの家系はコラ、バラフォンの家系はバラフォンの演奏方法を肉親から引き継ぐ。

グリオに対して人々は畏敬の念を持っているため、彼らの楽器はとても神聖なものとされる。その昔、一般人は触れることすら許されなかったという。今でも、西アフリカの一般の人々がグリオの楽器に手を出すことは少ない。

参考文献

イブン・バットゥータ 『大旅行記』全8巻 イブン・ジュザイイ編、家島彦一訳、平凡社〈平凡社東洋文庫〉、1996-2002年。 - 14世紀のグリオ(ジュラー)についての記述がある。
Diouf, Jean Léopold (2003). Dictionnaire wolof-français et français-wolof. Paris: Éditions Karthala. ISBN 2-84586-454-X.

関連項目

民族音楽
吟遊詩人
旅芸人
口承、口承文学