またずいぶん日が空いてしまいました。これからはせめて月イチで更新できるように。。。
8月15日から31日まで青山劇場で上演されました舞台「ガラスの仮面」からHorizontal Stripes再開です。
演劇をモチーフにした原作・美内すずえさんの漫画は連載38年にして未完という、超大作です。
主役・北島マヤは天才少女、そのライバル・姫川亜弓は親の七光りと呼ばれるのが悔しくて常人には無理な努力を自らに課し、この2人が幻の名作「紅天女」の主人公役の座を巡って闘うというのが大枠で、劇中劇が多数出てくる、そんなストーリーです。
これを舞台化するわけなので、出演したすべての役者さんが並々ならぬプレッシャーを受けていたであろうことは容易に想像できます。
まず、原作ファンがいます。
連載当初から読んでいる人が多数います。(でなければ商業雑誌で連載は続きません。)
その人たちを納得させられる演技ができますか? というのが最初のハードル。
そして、漫画と演劇では当然ながら「文法」が違いますので、その差を超えられるか、というのが第二のハードル。
まだハードルはあります。誰かひとりでも演技水準が落ちると芝居全体が崩壊します。北島マヤの幼なじみで淡い恋心を抱く青年俳優、桜小路優を演じたのは関西ジャニーズJr.からただひとり送り込まれた浜中文一さん。関西弁とダンスという武器を封じられて、役者として勝負する、その作品がこういう想像もできないプレッシャーがかかった芝居。
ですが、僕が観に行った公演最初の日曜日、誰ひとりとして足を引っ張る人はいませんでした。
ジャニーズウェブという携帯サイト(有料)がありまして、浜中さんの短期集中連載があったのですが、公演中は自信たっぷりな様子だったのが、千秋楽の翌々日に、本音がぽろり。
「初めて足が震えた」「劣等感」
いやいや、凄かったですよ。充分に将来を嘱望される役者さんですよ。
まあ、それだけ役者さんにとって酷な舞台だったのですが、皆さん見事に舞台芸術を作り上げていました。
またこの座組で続編を観たいと思いました。
紫のバラの人は小西遼生さん。この芝居で一番難しい役を、軽々とやってのけてました、あっぱれ。