75キロ地点のエイドをスタートしたのが3時半。関門の30分前でした。


友達に「先に行って」と言うけれど、一緒に行くと言ってくれます。

私に合わせなければ、余裕で時間内ゴールできる2人なのに。


この2人とは、何年も前から同じような大会を一緒に走っているので、100K超えの大会を走って次に100mileを目指しているのはよく分かっています。

この2年の大会中止ラッシュで遅れてしまったから、今回の100K完走はどうしても逃したくないはず。


やっぱりエイドを出なければ良かった。

寒いし、痛いし、暗いし、眠いし。

私にしてはかなり弱気な時間が続きました。

そもそも最初のエイドでやめておけば、こんなに余裕のないレースに2人を巻き込むこともなかったのに。

後悔の嵐でしたが、ここで引き返すとも言い出せないまま、足は2人の後ろを追いかけます。


次の八竜山と高岳を越えれば、あとはゴールまで海沿いのロード18キロ。

最後のエイドまで、あと4時間で7時半までに到達できれば。


朦朧としながら、自分のライトの先に見える2人の足だけ見ながら、八竜山を登って下りて。

すでに記憶はあいまいです。

高岳の登り口まで来ると、スタッフの方が「先に言っときますが、この登りはエグいです」と大きな声で説明されています。

そう言われたらもう振り絞るしかない!


うっすらと空が明るくなり、夜が明け始めると、だんだん元気が出てきました。


ここさえ登り切ればゴールが見える。

スピードは出ないけど、止まらないように休まないように、這うような急斜面を登り続けました。

頂上で友達が待っていてくれました。

お腹が空き過ぎて、友達からJimmyのスーパークッキーを分けてもらって食べました。

美味しい!レーズンの甘さが染みる!


気持ちもお腹も満たされて、さあ、くだろう!と進み始めると、、

八代平野の美しい朝でした。

正面には雲仙普賢岳。実家から毎日見ていた山です。思わず涙が。


最後の関門 91キロ地点

A7球磨川河川敷スポーツ公園に到着。

7時48分。ここまで21時間18分。

最終関門は8時30分。

目標の7時半は超えてしまったけど、まだ少しは余裕があります。

良かった!ゴールが見えてきた!


ここからゴールまで15キロを、2時間42分で走り切れば大丈夫。

あの山を越えてきた


ペース担当のMさんが、最後の数キロは歩き倒してもゴールできる配分を考えてくれたので、河川敷の柔らかい土の上はキロ8くらいで走ります。


風は冷たいけど、お天気が良く、気持ちいい朝です。



最後の水エイド、龍神社。96キロ地点。

8時52分。ここまで22時間22分。


あと10キロで終わる!

海に浮かぶ小島にある龍神社


足の裏やあちこち痛いけど走ったり歩いたり


あと少し!


3人でゴール!

最後まで引っ張ってくれた2人に感謝しかありません。



こんなに練習していなかったのに、完走できたなんてウソみたいT^T


痛かった腰も、大きく痛めることはなく、関節や骨を痛めた様子もありません。

何度も転んで、ロープでは足を滑らせてぶら下がったりしましたが、幸い怪我はありませんでした。


しかも、ずっと食べ続けられました!

レース中こんなに最後までしっかり食べられるのは私にしては珍しく、これが最後まで動き続けられた要因だと思います。

終わってからすぐに食べた、大盛りカレーと日奈久ちくわの磯辺揚げ♫めちゃうま!


なんとか100キロランナーの仲間入りをしましたが、ほんとに身体も気持ちもギリギリでした。

これにプラス60キロも走るマイラーさん達の偉大さを実感!

阿蘇ラウンドトレイル120キロは諦めませんが、それ以上は私はないかも、と思います。


地元での復興支援大会として、私の中では大事だったこの大会。完走できたことが本当に嬉しいし、走らせていただいて光栄でした。

スタッフや関係者の皆さんに、開催してくださったことをとても感謝しています。


来年以降も続くなら、またいつかチャレンジしてみたい、かな?笑



最後に装備と補給の覚え書き


ベントリックストレイルフーディ(TNF

コアプレシェルフーディ(マウンテンハードウェア)

ウール混ロングスリーブ(サロモン)

モンベアーtシャツ (モンベル)

インスピレーションロングタイツ(c3fit

フライトウェイトレーシングショーツ(TNF

ドライレイヤークールタンク(ファイントラック)

サーマテックウェストウォーマー(モンベル)


ネックウォーマー(サロモン)

バイザー(パタゴニア)

バフ

ニット帽(TNF

グローブ(サロモン)

ゴム手袋

メリノ靴下(R×L


・レイン 

 上・トレントフライヤー(モンベル)

 下・バーサライト(モンベル)

・靴 センスプロ4(サロモン)

・ヘッドライト2個(ブラックダイヤモンドコズモ、ペツルスイフトRL

・時計 スント9ピーク

・ポール シナノ

・ザック ADV SKIN 12(サロモン)

・ポール収納袋(サロモン)

マイカップ

モバイルバッテリー&コード

ファーストエイドキット

カイロ

簡易トイレ

薬類(ロキソニン、下痢止め、芍薬甘草湯、胃苓湯、カフェインの錠剤)

マスク


スタート時に持ってた食料

左下のはデーツ。


ドロップバッグの食料

エイドのご飯が美味しくて、食欲もずっとあったので、何も食べられない時用に準備した、お粥や雑炊、おいエナは使わずにすみました。


余りはジェル4個と黒糖わらび1個、

経口補水パウダー4袋。

カフェインはお腹が痛くなる時があるので、極力使いたくなくて、カフェイン入りのマグオンもスーパーメダリストも使用せず。

それと、ポケットの取りにくい場所に入れてしまったマナバーと柿の種にも手つけられず!


寒くて指がかじかむので、食料はもっと取りやすい場所に集中しとくべきでした。


寒いトレイルや、夜を明かすほどの長時間にも慣れていないので、今回はとても良い経験でした。


この経験を活かして、また遠征に行きたいと思います♫


終わり