運び屋 | みっちぇのブログ

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なんのしがらみもない立場で、気にとまったことをだらだらと書いてます。


クリントイーストウッドの映画です。



お年寄りの人間力って素晴らしいなあ、という映画です。
(そうですか?)




人当たりの良いタイプのアールなんですけど、園芸家で仕事に没頭し、これまで家族をないがしろにしてきたツケで断絶状態だし、お金もなくて家も抵当に取られて。


孫の婚約パーティー?にボロボロのトラックで家財道具を積んでやってきて、家族にボロカスに言われて帰る時に、「荷物を運ぶ仕事があるよ」って声をかけられるんです。

それから運び屋の仕事が始まります。



お金には困ってましたけど、別に欲があるわけでもないんですよ。

強いて言うなら、自分の居場所の為ですかね。
家を取り戻して、退役軍人の為の施設の修復にポンとお金を出しましたけど、ちょその程度ですから、そんなに何回も密輸しなくても良いんですけど。
(あとは家族の為ね)



メキシコのボスが、アンディガルシアでしたけど、こんなに恰幅よくなってたんですね。

このボスは運び屋としてアールのことを高く評価していました。
こんな気の良い、気ままに寄り道するような年寄りが、密輸に関与してるなんて思います?
そういうことを良く理解したボスだったんですけど、クーデターで部下に取って代わられて、それからはめっちゃ恐怖政治に変わってくるんですよ。


だから、アールは捕まって良かったです。
最終的には殺されてたはずですもん。






アールは社交的なタイプなので、ヒスパニック系の人達ともこれまで仲良くやってたし、差別意識はそんなにない方だと思うんですけど、運搬途中にタイヤがパンクして困ってる黒人を助けてあげてるときに、「ニグロ」って言うんです。

言われた黒人の奥さんは「今はニグロとは言わない。」って戸惑った顔をするんですけど、アールは悪気はないんですよね。

ほら、グリーンブックの時代が1962年ですから、アールはその頃には既に大人ですしね。(ん?これの時代背景って?)

その頃からそういう言い方をしてたんですよ、きっと。





麻薬捜査官がプラッドリークーパーですが。
アメリカンスナイパーもクリントの映画でしたね。

なんとなく、テレビの宣伝を見た限りでは、この年寄りの運び屋が捜査官から逃げきれるのか⁉️みたいな、スリリングな雰囲気を装ってる気がしましたけど、そういうスリリングさを前面に出してる映画じゃないんですよ。

なぜなら、アールの人間力の前には麻薬捜査官ですら敵いませんから。


プラッドリークーパー、かっこよかったです。
間抜けに演じようとすればとことん間抜けな役なんですけど、人間的に良い人でした。











ほら、やっぱりお年寄りの人間力侮ることなかれっていう映画だったでしょう?


90歳になっても人は成長するっていう、希望の映画でもありますね。