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武蔵工業大学山岳部OB会です。

黒部峡谷を貫く高熱隧道の見学をしてきました。
早朝、扇沢から黒部第四ダムへは黒部立山アルペンルートの最初に位置するトロリーバスに乗車して行き黒四ダムに集合した30名の一行とともに関西電力専用黒部ルートに進むバスに乗り込みます。ここからは一般には入ることのできない黒部川に沿った黒四発電所へと続く関西電力の専用隧道となります。バスの中でも全員ヘルメット着用です。
外の景色も見えない10km以上にも及ぶ隧道をバスは進み到着するのが作廊谷に開いた横坑でここで初めて外の景色を眺めることができます。そのあとまた穴倉に戻りインクラインに乗り換えて数百メートルも下にある黒部第四発電所に到着します。過酷な黒部の環境から設備を守るために地下をくり抜いて作られた発電所で、水路で黒四ダムの水を引き発電機タービンに一気に水流を噴きつけて発電をさせます。
発電所を見学したあとは小さいが堅固に作られたバッテリー稼働のトロッコに乗り換え仙人ダムに向かいます。昭和15年に完成した仙人ダムのすぐ下流の鉄橋の上でトロッコは一時停車したあといよいよ阿曽原までの高熱隧道に入っていきます。
吉村昭の「高熱隧道」で書かれた建設当時の難所を通過するわけですがその高熱隧道を掘削した当時から75年以上経た今もこの区間は尋常ならない場所でした。トロッコはわずかの間に通り過ぎるだけですがそれまで10℃にも満たなかった隧道内の温度が40℃から60℃にも達します。湯気で曇りあまりよく見えないのですが素掘りの壁には硫黄分が付着し硫黄臭が車内に充満しました。はっきり言ってトロッコが早くここを抜けてほしいと願いました。
そのトロッコの終点からは200mもの竪坑を大型エレベータで下ります。そこから最後に欅平まで続くトロッコに乗り換えるはずでしたが信号機に故障があり我々を待っているはずのトロッコが居ないため隧道の中の線路を歩いて欅平の地上に戻りました。
今回は関西電力が公募する見学会で是非一度通ってみたかった黒部ルートへ行くことができ本当に感謝する次第です。

いざ出発
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ヘルメット着用でバスに乗車
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作廊の横坑から
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地下の黒部第四発電所
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黒四発電所の無人制御室
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仙人ダム
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高熱隧道を抜けてほっと一息
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歩いて隧道の軌道のうえを欅平へと向かう
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