今日は昼間から雨になりました。おかげさまで、何とか週末を迎えることが出来した。
食べている途中、はて? 何故、彼女は私のところにサーターアンダギーを持って来たのだろうと疑問に思い、後日、お礼とともにその事を訊くと、「みすゞっ子さん、ちょっとしたことを教えてくれたから」という返答がありました。
金曜日になると思い出すことがありますので、書いておきます。
職場に沖縄の島出身のAさんがいました。私よりも少し上の世代の人で、沖縄が返還された時は中学生だったそうです。今迄使っていたドル札が円に替わり、果たして1万円札でどれだけの買い物が出来るのか不安で仕方なかったと言っていたことがあります。
Aさんは私の少し後に入職して来ました。アクセント、イントネーションは若干違いがありました。それでも懸命に仕事をし、職場にも慣れて行きました。
二、三年した頃、そんなAさんが夕方人目を避けるように相談室までやって来ました。
私は一人残って書類を仕上げていたと思います。びっくりして、
「Aさん、どうしたのですか?」と訊くと、
「みすゞっ子さん、金曜日は遅くまで残っていることが多いし、よかったらコレ食べて。出勤前に揚げたから大丈夫!」と。こぶし大の大きさのサーターアンダギーが3個入った袋を置くと、サッと身を翻し自分の持ち場に消えて行きました。
お礼を言う間がなかったものの、袋から漏れる匂いが気になり、サーターアンダギーを半分 手で割り、コーヒーを淹れて休憩をしました。
??? 私は自分がAさんに何を言ったか、全く覚えていませんでした。失礼なことは言っていないと思うのですが、赤面しました。
その後、Aさんは、お子さんが成長し大学生になると、沖縄に帰って行きました。
もう、あの時のサーターアンダギーを食べることは出来ませんが、お腹を空かせた金曜日の遅い時間帯には、サクサク、フカフカの美味しい手作りの味とAさんの優しさを思い出すのでした。