夏休みに入って1週間後
両親の離婚も済み
母と私たち兄妹は
都心から郊外へ引っ越しました。
これからどうやって生活するんだろう…
と言う不安よりも
転校する事の不安の方が大きかった。
まして中学3年の夏休み。
受験はどうなる?高校は?
そんな事を考えていたと思う。
母は離婚したものの
職場に良くしてくれる男性が居て
何かと私たち家族の事も気にかけてくれた。
最初の頃は夜たまに来て
美味しい魚を持ってきてくれて
幼い妹たちの相手をしたら帰る。
そんな感じだったと記憶してる。
それがいつからともなく
寝食を共にするようになった。
当時の私には半同棲などと言う言葉も知らず
何で家に居るんだろう…と複雑な気持ちだったが
妹たちはとても懐いていた。
母が男性の事を「パパちゃん」と呼び
妹たちもそれに倣った。
だけど、私は呼べなかった。
両親のケンカは嫌いだった。
でも「父」が嫌いになったわけではない。
だからこの世で「父」あるいは「パパ」
と呼べる人物は1人でいいと思っていた。
妹たちが「パパちゃん」と懐けば懐くほど
自分の中にモヤモヤするものを感じた。