懐かしいもんだ。
ガキのころ、よくギターで弾いて、唄った曲だ。
あの頃と、ずいぶんと変わっちまった俺だが、
だが、変わってねぇ部分も、じつは相当ある。
変わったところ、そりゃあ成長した部分だ。
変わらねぇところ、
そりゃあ、今でも自分が信じた道にはイモひかず、
絶対に逃げ出さず、誰にも媚なぞうらず、
仁を貫き通すところだ。
ガキのころ、俺は「仁にあたれば師にもゆずらず」って言葉が大好きだった。
自分が仁だと信じ、そして相手が仁を間違えていると感じるならば、
親だろうが、先輩だろうが、警察だろうが、神や仏、そして天さえにもゆずらない、
それが俺の信条であり、
その信条だけは今もかわらない。
ただしかし、
昔の俺は愚かで、
仁が腐ってた。
つまり初めから、仁そのものが間違ってたわけだ。
しかし今の俺は、
己の無知を知り、
本当の仁を知ろうと努力し、
そして本当の仁に生きようとしている。
俺は弱い。
本当に俺は、自分を弱虫だと思っている。
この言葉に嘘も、偽りも無い。
俺の心は臆病者で、根性無しで、気合足りず、
肉体も貧弱で、病弱で、鍛錬されているわけではない。
だから俺は努力をやめられない。
それは弱虫だから仕方が無い。
だが世の中には、
俺より弱い男もきっとたくさんいるだろう。
俺ごときよりも臆病者で、
俺なんかよりもストイックさに欠け、
俺なんかよりも根性は無く、
俺なんかよりも気合も足りず、
俺よりも貧弱な野郎も
きっといるんだろう。
まぁ、互いにがんばろう。