こんにちは。
2014ミス日本酒の森田真衣です。
前の記事に引き続き「春日若宮おん祭」のレポートです。
さて、翌日の12月16日は春日大社敷地内摂社の若宮神社にて前夜祭があります。
その式を拝見しようと若宮神社を訪れてみました。
お祭りの期間中とは思えないほど、静かで派手な装飾などはありませんでした。
この若宮神社は芸能の神が祀られています。
すぐ横には夫婦大國社という縁結びのパワースポットがあるという場所です。
若宮神社の目の前には神楽殿があり、その場所にて芸能が奉納されます。
この日は、
15時より田楽の奉納
16時より宵宮祭
ということでしたので、15時前に若宮神社に到着しました。
しかし時間になると、一般参列者は敷地の外からしか拝見できないということで神社をでなくてはならなくなりました。
そのため、敷地から降りた場所から田楽を見届けることになりました。
田楽とは、諸説ありますが田植えの際の予祝舞と言われ、稲の豊作を願って舞われた芸能と言われています。もう一説には海外より伝来されたものと言われています。平安中期には大成されており、このおん祭の起源の時期と合わせるとこの祭にて最新の流行りの芸能を奉納していたということが考えられます。
後にこの田楽が派生し、能の源流になったという説もあります。
私にとっても初めての田楽で、とても楽しみにしていました。
15時頃、田楽座が神楽殿に集まりました。
その後、ひとりずつ神楽殿へあがり一芸を披露していきます。
時には音楽がついていたり、ときには演劇要素のある会話が繰り広げられました。
このお祭起源の頃、この神楽殿にて奉納できる田楽座は相当なエリートだったと思われます。
きらびやかな装束に身をまとい、神の前で芸能を奉納していく。
全てしきたりがあり、誰一人現代の会話をすることなくどんどん演目が繰り広げられていきます。
演劇要素のある演目に関して、その言葉を聞き取ろうとしましたが、距離があり雨が降っていたせいもあり、聞き取るのがとても難しかったです。
そして古い言葉を使っているため聞き取れる要所があっても理解できませんでした。
現代の演劇ではステージはお客さんにむかっています。
そして終演のときには大きな拍手と共に幕が閉じます。
この田楽は神に向かってのみ演じ、拍手も何もなくまた何もなかったかのような静寂に包まれ終わって行きます。
その様子がとても幻想的で不思議な空間でした。
その後、16時より宵宮祭が始まりました。
この時も先ほどと同様、外からの見学しか認められていませんでした。
烏帽子姿の願主役はじめとする人々が参列をします。
その昔は大和士がこの儀式に参列をしていたそうです。
願主役が祝詞を述べます。
この祝詞は奈良だけではなく、広く日本が天下泰平になるよう述べられていました。
今も復興が続く東北への祈りも込められていました。
社が闇に包まれていくのと同時にこの日の行事は終了します。
祭は「ハレ」と言われる日です。
しかし、この日の祭は派手な「ハレ」の日ではなく粛々と神と対話し、ひたすらに向き合っている祭という印象を受けました。
平安時代から時が止まってしまったかのような装束、言葉、行列。
一回も途絶えることなく続いているこの祭には大きな「何か」に守られているように感じました。
とても幻想的で俗世には流れていない時間を感じました。
帰り、一人であるく参道の暗さに恐怖を感じました。
この恐怖心が大いなる自然への畏敬の念へと変わり、それを奉ろうとしていったのが祭のはじまりのように感じました。








