食む吊るされた薄紫の玉藻障害物を避けると宵の間にか獣道へ御魂の馨りも瑞々しく自身の正が生を分岐する事も知らず寵愛を丁寧に昇華する畔に優しく崩し落として逝けたなら真珠貝の人救いを諭し懐柔していた愛玩を解き放てたろう常世は種を許し包む吟遊の白粉に何も云わず唯瞳を潤め刻に見目麗し手弱女又は赦し赦される益荒男の如く潔い道を辿れずとも解る現に生きてきた玉藻が語るのだから