家族で行ったハワイ旅行の最終日に、
父が加わった。
仕事の合間に？
時間が出来たから？
ついでだし寄ってみたよ、と。
父は俳優の渡辺謙さんとなぜか一緒に来ていて、
なぜか楽しげ。
なんだ、二人は親しかったのか、と知らなかった事実にちょっと驚いた。
海に出たらジョーズみたいなサメがいて、
サメって何が怖いかと言えば、あの目だよね、、、
なんてジョーズトラウマ世代らしい会話を妹と父としていた。
あれ、お父さん、いる。
どこかへ行ったはずだけど、いる。
そして全然変わってない、、、、
と、ここで夢だと気づいた。
私がアメリカの高校に留学していたころ、
出張のついでだからと、
最寄りの空港から車で2時間もかかる
辺鄙なアメリカ南部の田舎町にも来てくれたことがあった。
大学留学時代も、私に会いに来てくれた。
大学はロスアンゼルスだったから、観光名所はたくさんあったし、
色々と案内をしたかったのだけど、
父の仕事の都合に合わせて来たのだからと、
勉強に専念しなさい、と、
夜ごはんに一緒に行ったくらいで、あまり遠くまでは行かなかった。
私が大学卒業した翌年に、父は突如帰らぬ人になったのだけど、
今思うとあの時もっともっと父との時間を楽しめばよかったと思う。
昨日うお座のシーズンの記事を書いていて、
私は夢見から得られるメッセージに目を向けよう、
と言ったばかりだ。
二日連続で濃い夢を見ている。
12サインの最後のステージのうお座。
おひつじ座から始まった自我の目覚めから、
個人性の確立、他者との協力、社会性、普遍性へと歩んできた。
それまでの自分を融合させながら、それを手放し、
次のステージへと移行する準備期間。
海王星が司るうお座の精神世界、幻想の世界、
そして愛や癒しといったことをもうお座はクローズアップする。
そういえば、父はそばにいるのだ。
肉体から魂はこの世を離れても。
でも人間である私たちは、愛するものの不在を悲しむ。
それはそれで味わい切ろうではないか。
会いたい、という気持ちを。
だから惜しげもなく今朝は涙を流してみた。
嗚咽するまでには至らないけど、
普段と違う空気を察した末っ子の長男がすぐさまやってきて、
何を言うわけでもなく私を抱きしめた。
だいじょうぶ
ここにいるから
彼のセリフに私は驚きとともに安堵を覚えた。
これは息子の言った言葉だけど、
父からの言葉でもあるかもしれない。
こうやって日々色々なことが腑に落ちていく。
人生は刹那なことばかりだけれど、
素晴らしい。
（ちなみに渡辺謙さんは急性骨髄性白血病のサバイバー。
父はこの病によってこの世を去ったのでした。）