東洋思想研究家の 田口佳史先生



昨年の年頭に、易学から見る1年をあらわしておられました。


以下転載させていただきます。


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★2011年について


辛は地下のエネルギーが吹き上げることを表わした字。
また辛は動物を解体する時に用いる鋭い刃物の象形文字で、

これに家を付けると宰(さい)となり、永年に渡り積った様々な難問や

古い組織を手際良く解体するべき年を表わしている。



しかし一方辛は、からい、つらい、となり、

鋭い刃物で反対に自分が斬られることにもなりかねない危険を含んだ年である。


卯は冒(ぼう)を意味していることから葉が茂ることを表わし、

いばらやかやが茂ってしまい、どうしようもない状態を表わしている。

また卯の真ん中のタテ2本の線は門柱、

横のふくらみは門扉が開いた形で、やっと門が開いて新しいことに

手を付けられることを意味している。

したがって、去年に引き続いて改革の年であるが、

去年に比べて、混乱混雑は一層ひどくなってしまったから、

余程主宰力のあるリーダーが登場して、この年中に快刀乱麻に処理しないと、

翌年の壬辰はとても難しい年であるから、

どうしようもない状態に陥ることも予測される。



近年の流れ
   16年(2004) 甲申(きのえ さる)
   17年(2005) 乙酉(きのと とり)
   18年(2006) 丙戌(ひのえ いぬ)
   19年(2007) 丁亥(ひのと い)
   20年(2008) 戊子(つちのえ ね)
   21年(2009) 己丑(つちのと うし)
   22年(2010) 庚寅(かのえ とら)
平成23年(2011) 辛卯(かのと う)
   24年(2012) 壬辰(みずのえ たつ)
   25年(2013) 癸巳(みずのと み)
   26年(2014) 甲午(きのえ うま)
   27年(2015) 乙未(きのと ひつじ)
   28年(2016) 丙申(ひのえ さる)

甲申で殻をかぶっていた芽が破って出る。
次の年乙酉になってしかしながら外界の抵抗が強いため曲折したが、

次の丙戌でやっと伸びることになった。


しかし悪い事(例えば驕慢や悪事)も伸びることになり、

これ等を切り整理するのが次の丁亥で、更に切りきれず新しい動きが出て来れば、

それが一挙に爆発するのが戊子の年であった。

こうした乱れや曲がりを正す

革命的気運が生じるスタートの年が己丑の年であった。

この革新を更に進めるのが去年で、

しかしそこには天に対する畏敬の心にも通じる誠意が

不可欠となることを忘れてはならない。

今年はいよいよどん詰まりの革新の年で、

もし今年中に社会の大改革が行われないと、

来年は壬辰で、天意による変革を強いられてしまう。

そうなるととても辛苦し昏迷する大量の人々も生じてしまい、

一層の社会不安を招きかねない。

何としても今年中に、実行力のあるリーダーを推挙して

勇気を持って実施すべきである。



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・・・ということでした・・・(汗)


ということを踏まえて


今年の指針が発表されました。

新年早々 恐縮ですがこちらも転載させていただきます。



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★2012年について


2011年は易経でいえば「辛卯」の年です。
辛は下半分の十が地中のエネルギーを表わし、

上半分の立は表立することを意味しており、この通りの年となりました。

こちらも大切なことには違いありませんが、

「卯」の意味もとても重要な意味を含んでいます。

中心の二本の縦の線は門柱を表わし、

両側のふくらみは、門扉を表わしています。
ここで重要なことは門扉が開いていることです。

やっと扉が開いたのです。
何の扉が開いたのか。
「21世紀の扉」です。

21世紀とは2001年から始まるわけですが、

真のスタートは10年後ぐらいでしょう。

したがって2011年とは、真に21世紀の幕開けの時を表わしています。

21世紀に対し期待をもってビジョンをもって、

待ちに待っていた人は、「待ってました!!」とばかり飛び込むでしょう。

しかし21世紀に対する何の夢も希望もビジョンもない人は、

門扉が開いたこと自体にも気付かない。

気付いても中に入ろうとしないということになります。

2012年は「壬辰」ですが、この年のキメ手は

したがって前年の「辛卯」の卯の意味にあります。

易経は旧暦ですから新年は2月5日からです。
したがってまだ1ヵ月あります。

何としても21世紀に対する大いなるビジョンを明確にして

早く門扉の中の21世紀に飛び込んで下さい。

したがって2012年は20世紀型人間と21世紀型人間、

つまり「新旧の対比」が明確になってしまう年です。

渋沢栄一は江戸から明治への転換に

何と500社余りの新時代必須の会社を立ち上げました。

皆さんも是非このぐらいの迫力をもって2012年をお迎え下さい。


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さらに昨年の12月にもこのブログにアップした

田口先生のお言葉。


反響が大きかったのでこちらも再掲します。


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「2012年までの傾向」


2009年節分から2010年節分まで(主に2009年) 
革命的変化の年で、この年で自己変革を行っておかないと3年後生き残れない。



2010年節分から2011年節分まで(主に2010年)
前年の自己変革が価値になる年。自己の価値化を行うべき年。



2011年節分から2012年節分まで(主に2011年)
自己の価値化に続き、実力を発揮する年。つまり実力が無いと何も出来ない。
したがって殺傷事件が多くなる可能性がある。



2012年節分から2013年節分まで(主に2012年)
 新(21世紀人間)と旧(20世紀人間)とを区分される年。
 したがって新旧格差の年を生き残る為にも

2009年、2010年に新時代人間に脱皮しておくことが肝要!!



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・・・ということで。


 昨年12月20日に 発売になったばかりの
 田口佳史先生の最新刊です。


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