最終的に父が亡くなったのは

3日の18時半頃だと

検案書に書かれていた。




お風呂に入ったのが18時過ぎ?

父の「王将」を歌う声が聞こえてきてて、

いつまでたっても出てこないなぁ、

と母が思って見に行ったのが

19時前?



そんなこんなで

だいたい18時半頃ということなんでしょう。



その日は珍しく

早い時間から自分で風呂を入れ、

自分で風呂に入っていったらしい。



・・・その前日もお酒の飲みすぎで

粗相をしてたからね、父。



無意識でも

自分の死期を悟っていて


最後は自分で自分の体をキレイにしてから

旅立って行ったんだろうか、父は。




3日に亡くなって

6日に通夜だったから


病院から帰ってきて

随分と長い間

父は自宅にいた。




私は結局

父が救急車で運ばれた時に一緒に行かなかったし

父が自宅に帰るまで父に付き添っていたのは

母と妹だった。



冷たくなった父と私が対面したのは

4日の朝だった。




父は本当に眠っているようだった。


いつも

こんな顔をして寝ていた。



酔っ払って寝ていた時も

こんな顔をしていた。




「お父さん!!起きや!!!」


いつもそうやって

酔っ払った父を起こすのは

私と妹だった。




だから

その顔を見ていても


「起きや!!!」


って言ったら


寝ぼけた顔して

起き上がってくるような気がした。



でも、

触った顔は

冷たかった。




「起きや!!」

って言っても

父は起きてこなかった。




涙がどんどん溢れた。


どんどん泣けてきた。



昨日(3日)に父が亡くなったと聞いた時には

「可哀想」

という思いでの涙だったが、


父の顔を見て泣けてきたのは

「寂しい」

という思いでの涙だった。




寂しいよ、寂しいよ、寂しいよ・・・


もう、お父さんは帰ってこないよ・・・


もう、お父さんは起きてこないよ・・・




それからまる二日以上

父と共にいたけど


感情はどんどん湧き上がって来る・・・



「寂しいよ」

と共に

「悲しいよ」

という感情も・・・・




正直、

私が父に対して

そんな感情が出てくるとは思ってもみなかった。



常日頃から

父が死んでも

絶対に私は悲しくならないと思っていた。



よく亡くなった後は

その人の良いところばかりが思い浮かぶと聞くけれども


私に関しては

絶対にそれはないと思っていた。




母よ、

父と離婚しないのなら

頼むから

父よりも1秒でも長く生きてくれ・・・・!!!


それは

私たち姉妹の

切実なる願いだった。




それなのに・・・


死後、父と一緒にいる時間が長かったからか

「悲しい」「寂しい」という感情が

私の中でどんどん大きくなっていった。



思い出すのは

いい思い出しかなかった。





だってね?


私、3日の日だって

父が死ぬんだったら自業自得やん!!

って思ってたんよ?!


実は、

3日の日、

19時半頃、母から電話があってん・・・




「midoちゃん!!

 今すぐ、こっち来て!!

 お父さんがな!!

 お風呂で沈んでるねん!!

 私一人で、どうしようもないねん!!」



父にも母にも

怒りを抱いていた私は


いきなりの母の

「こっち来て!!」

発言にもカチン!!と来た。


いつもいつも

私の気持ちや我が家の状況なんか無視して

人のことを道具のように使いやがって!!

って。



父にしても

今までも何度もこんなことがあった。



何度も何度も

止めとき!!って言っても言うこと聞かんと、

勝手に酔っ払ったままお風呂に入って

いつもそのまま寝てしまう父。


風呂場から起こして、

それを上げさせて

部屋に連れていかなアカンのは

私ら子どもの役割・・・




お父さんが好きでお酒飲んで

止めたって

勝手にお風呂入るんやん!!


それで死んだって

自業自得やん・・・!!!!!



本当にそう思った。



それに

車もないし、

子どもを見ててくれる家族もいーひんのに

どうやって私が実家に行けるっていうの?!



そんな思いで

「エー?!ムリ!!」

って言った。


「救急車かな・・・」


という母に


「うん。救急車呼んだほうがいいんちゃう?」


って言った。



だって、

本当に私らにはどうすることも出来ひんもん・・・




今でも源家族を背負っている妹は

夫さんに子どもたちを見てもらって

車で実家に向かった。



救急車はすぐに来てくれた。


でも、

すでに心肺停止状態。


おまけに

正月3が日で

どこも普通に診療している病院がなく


20分も30分も救急隊員の人が電話するも

受け入れ病院なし・・・



お風呂の中で

数十分も前に心肺停止してたみたいだけど


それでも

救急隊員の人は

懸命に救命措置をしてくれてたらしい・・・




病院でも

もうアカンっていう状況やったのに

いろんな処置を試みてくれてたらしい。





書いてること、グチャグチャ。



でも、

当日とその後の感情や様子、

こんな感じ。