今日はとんでもないものを見せてもらえた
最初、「良いものが手に入ったからあげるよ」と言われた
お心遣いなくと思ったが、その人には必要のない物だったようで、有り難く頂くことにした
そこで、その出物の話を聞いたら、「そりゃ出てくるわな」という家から出たものだった
誰もが名前を知っている旧家
そこの蔵開きをして整理された中から出てきたもの
私も古美術や骨董には興味があるので、その方も気にかけて下さっているのだ
話をしているうちにとんでもないものが手に入ったという話になった
じゃあ、見せて下さいと家にお邪魔した
○○人形
本当なら伏せ字にせずに名前を出すべきなのだが、出せないくらい貴重なものだ
浅学なので、○○人形のことを知らないと思ったら、骨董商でも知る人は少ないし、まずお目にかかる機会がないとのことだった
それくらい凄いものなのだ
私はその造りの特徴よりも衣装が良いなと思った
そして驚いたのがというよりも、その値段を聞いて初めてその人形の価値を知ったのだが、オークションの最低入札が4、000、000から
まあ、オークションなので最低価格は好きに付けられるのだが、それでも興味のない人間にとっては「こんなにするの?」というものだ
名前を出せない理由もそこにある
その人は売るつもりはないが、その人が持っていると分かれば、裏ルートで情報が広まり、欲しい人が次々にやってきて迷惑をかけるからだ
私が個人的に驚いたのが袱紗
たかが袱紗如きでと思われるかもしれないが、その袱紗を下賜した所が下賜した所なのだ
その理由も箱の裏に書かれ、落款も押されていた
私はたまたま知っていたのだが、その袱紗の裏地の紋がそう易々と出されるものでないので、なおさら驚いたのだ
よっぽど大きなことをされたのだなと思った
いやー、世の中、ある所にはあるんだなということで落ち着いた

家に帰ると、これまた続くかのように骨董商から目録が届いていた
この前、見てはいたのだが、欲しい軸が二本ほどあった
ネームバリューはバリバリである
ただ、惜しむらくは欲しいけれど先立たないのである
「先立つ不孝をお許しください」と言うけれど、先立つ物があれば幸せなのだ
何もなければ、何も出来ない
まあ、我慢、我慢だ

今日の結論
「それにしても眼福でした」