野田秀樹が「私の中で、もはや古典となっている」と記すこの作品。

昨夏の歌舞伎座での記憶は、今や曖昧だから
比べてどうこう思う事はないが

この舞台は、軽やかで、美しいからこそ
そこに孕む狂喜と悲哀、
いや、慈愛が浮かび上がった。

人生、夢見ては降参する事の方が圧倒的に多いが、それを知りながら、いかに夢中で追いかけられるか。

どこまでも俗物である自分を愛おしみ、
感謝と笑顔を携えて。



はらはらと舞う数多の桜の花びら。
この一枚一枚は人の一生なのか。

蕾はふくらみ、やがて咲き誇り、愛でられ、
風に吹かれ、ゆっくりと幾つもの弧を描きながらも、重力に逆らわず下降し、土に還る。

然して次の春にはまた新たな花が咲き、
それは幾千年前より毎年繰り返され、
きっとこの先も続いてゆく。

耳男が、桜の木の下の夜長姫に
降り積もった花びらを掬いかける様を見ながら
そんな事を思っていた。



それにしても深津絵里、天海祐希、秋山菜津子。
大好きな舞台女優が一同に集まってるもんだから、カテコでどこ見たら?(゜Д゜≡゜Д゜)状態(笑)

3列目中央の至近距離から
美しいお顔が眺められて、幸せだった🖤

野田地図での妻夫木聡、
『南へ』以外は観てるんだけど、
今回本当にいい俳優さんに成長している!
と感動。(上からみたいでごめんなさい ; )

野田地図、来秋の次回作は新作!







↑記録してなかったな…