葬儀社(仲介業者)に見積もりを取る際、『納棺師』や『湯灌』・中には『エンバーミング』等の要不要を問われました。

母の場合は、病院で看護師さん2人がシャワーを浴びせ、体を綺麗にしてくれました。
(自宅で亡くなった場合には、こうはいかないんでしょうね)

そして、その後の死化粧は私がしました。
看護師さんが、「お化粧、もし良かったら娘さんがされますか?」と声を掛けてくださり、
普段の母を一番よく知っているのは私なので、『是非!』とお願いしました。

ですので、葬儀社側に湯灌などをお願いする必要はありませんでした。
ちなみに、病院でのシャワー代は5,000円で、後日入院費と一緒に請求が来ました。


母が亡くなってから通夜まで2晩でしたが、亡くなった直後はふっくらしてとても綺麗な顔が
通夜の時点では随分こけてしまい、痩せていた母の顔は皮ばかりになっていました。
おそらく、2日の間に体内の水分が蒸発してしまったんだと思います。

それを思うと『エンバーミング』と言うのはいいのかもしれませんね・・・。
ただ、費用がかなり掛かるとの事。そしてまだまだ普及はしてません。

『薬』が嫌いだった母。
そんな母には、やはり自然な姿のままで良かったんだと思います。


葬儀に来て下さる方の中には、数年振り、何十年振り・・・という方もいらっしゃいました。
そんな方が、久々に見る母の姿が、棺桶で亡くなっている痩せた母の姿だけ・・・と言うのは
なんだか少し寂しく思いました。

いつも明るく元気で一生懸命に生きてきた母を知ってほしいと思いました。

そこで、母のここ数年の写真と、孫からもらったたくさんの手紙をコルクボードに貼って
葬儀社の方の了承を得て、受付の横に置かせてもらいました。

イメージ 1
(今はそのまま子供部屋の箪笥の上に飾っています)


通夜・葬儀に来ていただいた、多くの皆様に見ていただき、
「tomoさん、楽しい人生送られたのね」
「たくさんのお孫さんに恵まれて幸せだったわね」
「ふふ、この写真、tomoさんらしい」
など、嬉しい声をいただき、
また、いつも周りを楽しませ、明るく振舞ってきた母を思うと、
写真を笑顔で眺めて下さる方を見て私も嬉しくなりました。


明日は、訃報が届かず、年賀状が母宛に届いていたご友人の方が
私の家の仏壇に手を合わせに来て下さるとの事です。

母の為に遠方から足を運んでくださる方、母の遺影を前に涙を流してくださる方、
感謝の思いと共に、母がそれだけ多くの方に愛されていたのだと、嬉しく思います。