車検で特に厳しいのが保安基準

マフラ-に関しては色んな諸条件が制約されてくる指定部品となります。

※やっぱりオ-ナ-カ-は載せられないので今回も車両はイメ-ジで!

 

最近の車、特にハイブリット車は静音で世の中がこれに慣れてきていて近年はもう爆音は

完全に犯罪行為の認識が浸透してきてます。

 

特にFCに限らず古い車はマフラ-が選べない程で、有っても受注生産でオーダ-後から

納期は半月~1か月なんて時代です。

 

車検対応という言葉があります。

でも検査で落ちたり街頭検問で引っ掛かるケ-スも・・・何故?

 

 

それはマフラ-に求められる条件が総てクリアされていないとNGとなるからです。

主だった条件だけでも

 

①音量規制

FCは当時の基準に合わせて103dbまではOK。でもこの音量は一般的には爆音に入ります。法的にはOKでもモラルを問われると必ずしも『正しい事がどんな時でも正解ではない』という事。

 

②最低地上高

車検対応なのに引っ掛かる一番多い原因がこれ。マフラ-という構造物の一部分でも地上とのクリアランスが90mmを割るとNGです。

釣りゴムが伸びたりタイヤの空気圧が少し減ってもこのクリアランスは詰まります。

 

③飛び出し

車のボディ寸法から食み出してはNG。後部で言えばリアバンパ-の最後端部がマフラ-ではダメという事(カッコいいマフラ-カッタ-等を付けていると注意が必要な部分)

 

④取り付け

振動で大きく揺れたり著しく危なっかしい(針金で固定とか)安直な取り付け方法は走行中の脱落を予想されNG

 

⑤排気漏れ

太鼓の腐食や経年劣化、或いは破損による亀裂断裂により排気漏れの痕跡が認めれれる場合NG

 

これらが主な基準となり規制が緩和されてる今は昔のようにマフラ-が合法か否かの証明書類を添付しなくてもOKになっていますから厳密に云えば車検対応品でもグラスウ-ルの劣化等で音量がNGだったりすればダメで、無名のメ-カ-が作った砲弾型爆音タイプでも上記の①~⑤の性能機能がクリアされていればOKになる。

つまり見た目の派手だからダメ!地味だからOKみたいにルックスで判断される訳ではないのだ。(飽くまでも陸運での検査の場合です)

 

ここで晴れて堂々と公道を走れる訳ですが世の中そんなに甘くない(笑)

 

さっきも書いたように一般的には103dbって住宅街やオフィス街、夜の集合住宅や早朝だと無用の反感を買ってしまう音量となる。

 

現状はインナ-サイレンサ-が認められているけど

でもいつまでも通用するかと云えば分からない。

近年の取り締まりを見ていると安易に脱着が可能な消音器で検査時のみ合法の音量に抑えるなんて事は法律をちょこっと変えられるだけでアウトになる。

 

マフラ-メーカ-もいつまでもは何十年も前の車のマフラ-は作ってくれないかも知れない。

地震の際にコンビニから乾電池が消えうせるように慌ててマフラ-を探しても法が施工されれば青い鳥を探すようなものになる。

 

マフラ-としてのエキゾーストシステムはフロントパイプ/触媒/中間/太鼓/エンドから成り

一般的は触媒以降をマフラ-と呼ぶ。

このフロントパイプに加工を施しEVCを溶接で装着する事で音量を運転席内から任意にコントロ-ルさせる方法を用いて年に数台のオ-ダ-を受けている。

 

※今回はサ-キット走行もするFCなのでフロントパイプの触媒側にフランジで割り込ませたり

通常のフロントパイプとして使えるストレ-トアダプタ-(触媒前ね)のセパレ-トとした。

排圧がとかパワ-が。。と以前は耳にしたがナンバ-を付けている以上は保安基準の中で走らなければならない公道車両なのだからそれが嫌ならクロ-ズドマシンとしてナンバ-を切れ!という事だ

 

 

社外ステンレスのフロントパイプエンド部分(73パイ)を切り落とし86パイに広げる。

これはスーパ-ナウさんで買ったテ-パ-冶具だけど本当に便利だ!

異径同士を絞る拡げるである程度までテ-パ-が近くなれば溶接で綺麗に接合可能

 

 

 

↓こんな風に3か所点付け

 

 

 

溶接の都合で外した関連部品、でも外し戻すのでは芸がない。

 

 

バタフライはエッジ部分を滑らかにし1ヵ所20mmの穴を開けておく。

今回はタ-ビンがノ-マルではないので純正タ-ビンなら必要ありません。

 

 

テンションを張るバネが掛かる穴

今回はココ使いません。バネレ-トを強く出来るように位置を20mm移動します。

内部のバタフライ全開状態を維持する為にはココが弱いと開ききらないので強化

 

 

 

 

こんな風に排気ガスの高温に晒される部分にネジ。

緩まない?心配ですよね。。。

 

 

なので溶接で留めプラスのホ-ルも埋めます。

 

 

テンショナ-の位置変更でバネレ-トは上がり開度を必要とする全開時に

戻ろう!とするバネは確実に動く

 

 

 

M4のビス2個で固定さている箇所も強度を上げ、バネを掛ける位置を

修正する事でスプリングは真っすぐに稼働姿勢を付けます。

知ってる人はココ、単に張りを上げるとバネは斜めにズッコケるので

『マジ?』って思う筈です。

斜めだと力が掛かる方向がずれるので元の位置からはパイプ側に1cm

遠ざかる方向に2cm手前に5mmの位置で固定を決めれば同様に可能です。

 

 

売ってるものをそのまま付ける。

間違いじゃないけど嫌なんだよね。。。

フランジにサンドイッチするタイプならもっと楽に付くけどあまり好きではありません。

全開時に開いたバタフライが前後のパイプ内径やガスケットに引っ掛かるからそれが原因で壊れたり、そのせいで熱だまりが起きて排気干渉やフランジが反って排気漏れやら。。

DIYで出来る簡単さはあるけど本来はこの溶接タイプこそEVCを機能させる上ではお勧めです。

 

頂いている工賃とはこういう一連の作業です。パイプ切ってチョンチョンと溶接で良いんですよ!と言ってた人いましたが溶接って専門用語で『持ってかれる』という現象が起こります。

うちは作業を目の前でいつも見せてます。

払った工賃とはこういう事なんだよって見てて貰う。

 

学んで貰える事もあれば話の中でこちらが逆に学ばされる事もあります。

作業中のコミュニケーションも大事なお客さんとの時間ですから。