今日も一日疲れたな。
志田さんはいつも明るくて笑顔ですごいな。
私には無理だ…いつでも明るく笑顔だなんて…
だから、そんな志田さんがうらやましくて気になる存在。
そんなことを考えながら、くつばこでくつを履き替える。
あ。
志田さんだ。
こんな地味な私になんて気づかないだろうと思って、くつばこから離れようとした。
志「あ!えっーと、渡邉さん?」
え、気づかれた?
志「あれ違うっけ…?」
理「渡邉です。」
志「あ!よかった!えっーと…下の名前って…」
理「…理佐 。 です」
ああーなんで私ってこんなに暗いんだろう…
志「理佐ね!おっけ!私のことは愛佳でいいから!」
いや、いいはずがない。
だって、クラスの中心にいるような志田さんを呼び捨てなんて…地味な私がしちゃいけない!
理「いや、ダメですよ」
志「えーなんで?てか、敬語やめない?笑」
理「あ、ごめん…」
志「ねえ!呼んでよー!愛佳って!」
どうしたらいいの…緊張はするし、胸がドキドキうるさいし。
理「ま…なか…」
志「ふふ笑ありがとう理佐!」
あ〜やばい。下の名前で呼ばれた。
なんでこんなに胸がうるさいんだー。
志田さんはいつも明るいからうらやましい存在で、別に好きとかじゃない…はず。
志「あ!そういえばね明日試合なんだ〜!」
理「頑張ってください。」
志「理佐は冷たいな〜笑 パワーちょーだい!」
冷たいっていうか、ただただ緊張してるんです。
胸の音が志田さんに聞こえないように必死に抑えてるんです。
ギュッ
理「…え?」
「パワーちょーだい!」って志田さんが言って、急に抱きつかれた。
ドキドキ
あーもう!うるさい!!!!
志「ありがとう理佐!これで試合頑張れる!」
キラキラの笑顔でそんな事言わないでよ。
少しだけ期待しちゃうじゃん…
志「じゃあね理佐!ありがとう!バイバイ〜!!」
理「バイ…バイ」
なんだったんだこの時間。
気になる存在から好きな人に変わっちゃったじゃん。
絶対叶うはずなんてないけれど、志田さんのこと好きでいていいですか。
終