悪夢にうなされ目が覚めた。枕元の時計は午前三時を指している。
 昨日は散々な一日だった。私は舌打ちを一つすると起き上がる。今夜はもう、寝れそうにない。
 長い付き合いだったカレと別れたのは3日前。ろくでもない奴だとは薄々分かっていた。だけど、今までも別れてはくっついたりを繰り返してきた。『もう、潮時かな』胸がズキリと痛む。
 不意に、どうしても最後に顔を見たくなり部屋を飛び出し走る。
 息を切らし着いたコンビニでカレと会った。
『やっぱり別れるなんて出来ないよ』
震える手で脱がし、口づける。





 ため息のような息をつき吸い込む。紫煙が口から立ち上る。
『あーあ、また三日坊主か……』

『鏡よ鏡。私は誰なの?』
 ある日突然、記憶が無くなった。
 見知らぬ部屋で目が覚めた私は、自分が誰なのかすら分からない。
 狭いワンルーム。何の変哲もない乱雑とした部屋のベッド。
 申し訳程度に付いてる洗面所の鏡を見る。
 失ってた記憶が蘇る。先程からシャワーが流れる音が耳に障り蛇口を止める。
『ソコに居たのね私』









 振り返ると鏡の中の私が、真紅に染まった、お風呂の中にいた。