みさの小劇場ウオッチ日記



公演期間 2013/03/01(金) ~ 2013/03/03(日)
会場 シアターKASSAI
脚本 米内山陽子(トリコ劇場)
演出 ハセガワアユム(MU)
料金 2,500円 ~ 3,000円
サイト http://tangramex.blogspot.jp


小さなアニメ編集室での群像コメディ。ワタクシはコメディと捉えた。そのくらい登場人物のキャラクターがオモチロイ。なんつっても不思議なキャラクターで他を圧する菊池美里の存在が素晴らしい。物語の中盤ごろになってやっと登場する、遅ればせながらの役員級の登場だが、既に会場の背景を菊池カラーに染めちゃってるところが凄い。このことを菊池自身が感じていないところも凄い。そして菊池自身はたぶん、「普通に演技してるだけ」と思っているのだ。それも凄い。笑


更に今回、やたらめったらカッコいいのが斉藤マッチュだ。ここ最近のマッチュの演技は何かの魂が導いてるかのような自然な演技力だ。売れっ子の作家が、「原稿を書くとき、作家の神様が自分の手を勝手に動かしてくれるから、わりにすらすら書ける。」という話をよく耳にするが、マッチュも演技の神様がひっそりと憑いているのだろうか?笑


物語は新雑誌アンドレセンの準備をしているところから始まるが作家を操る手腕の見せ所である担当編集社員たちの熱血振りが描かれ、営業の思惑や編集長の空気読めない感や、漫画家に思い入れてしまう水野の情熱、新人社員の保科(加藤なぎさ)のコミックを見る目の高さが面白い舞台だった。


演出では事務机の向こうに設置された目隠しボードを透明にしたことで、役者の動きがそのまま見えるという楽しい効果を生んでいた。机の上の乱雑さも、いかにも編集部という情景を強調していたように思う。


すごく楽しい。そして漫画家がまともじゃないところが素敵。