みさの小劇場ウオッチ日記


公演期間 2013/01/31(木) ~ 2013/02/04(月)
会場 シアターグリーン BASE THEATER
脚演出 加東岳史
料金 1,500円 ~ 3,000円
サイト http://gaiacrew.com/


田舎の港町にある一軒だけの老舗旅館で起こったドタバタ喜劇。喜劇というには笑いどころが少なかったように思う。当日配られたパンフには「お客様に一言!」と、それぞれの役者の近況みたいなひとことが載っているけれど、こういった、観客にとって興味のないことを掲載するより、どんな役回りか、あるいは相関図を載せてくれたほうが親切だと思う。


閑古鳥の鳴いていた那須野旅館に、珍しく満室になるほどのお客さんが訪れた。しかし、これらのお客さんたちには、それぞれ人に言えない事情があったのだった。
上司を殴って逃げてきた3人、上司と不倫中のOL、そのOLと不倫中の夫を持つマタニティブルーの妻、売れないアイドルとそのアイドルに枕営業をさせようとしているマネージャー、自殺願望の教師、変態刑事、やたら資格持ちの就活女・・・。


これらの登場人物を絡ませながら、終盤では自殺未遂の教師をみんなが励ますという設定で、その他の訳あり登場人物も上手くまるく収めていた。こういった王道的な終演は喜劇として観るならば気持ちの良い終わり方かも知れないが物語のインパクトは薄かったように思う。その分、役者のキャラクターの濃さに支えられた舞台でした。


那須野旅館の女将(杉山ひろこ)と主人(沙汰青豆)がそれっぽさを醸し出し秀逸でした。