みさの小劇場ウオッチ日記



公演期間 2013/01/17(木) ~ 2013/01/21(月)
会場 Theater&Company COREDO
脚演出 オノマリコ、モスクワカヌ
料金 1,500円 ~ 2,500円
サイト http://shukoushuko.blog48.fc2.com/


短編4つ

リーディング『いま、ここ』 
オノマリコ、モスクワカヌ の二人が演劇を創作するにあたっての喫茶店での話。
モスクワカヌ役を菊池美里が演じる。ワタクシはどこか飄々とした不思議なキャラクターの菊池が好きなので、それだけで満足。 オノとモスクのコミカルで、どこかこの世を斜めに見ている感が絶妙だった。


『いつかあなたはここにいて、わたしはいつもそこへいく』
震災後、海岸近くに居住する震災地で、ある女性に取材するノンフィクションライターとの情景を描いたもの。女性の祖母を津波で亡くした経緯も描かれ、女性の言う「貴方たちは、私たちをいいように書いて使って、気持ちよく泣いていただけ」とのセリフにシビレタ。
確かにそうだよな、と。当事者ではないワタクシ達はやはり客観的にしか物事を見られないし。


『ヤギさんと永遠』     
♪白やぎさんからお手紙着いた 黒やぎさんたら読まずに食べた・・の永遠のはなし。この童話を初めて読んだ時に、ずっとこうして永遠に手紙のやりとりが出来るなんて、なんて幸せなんだろうと単純に思った。相手の事を寸分でも想わなかったら「さっきの手紙の中身はなーに?」なんて聞かずに食べたまんまだよね。親友関係がずっと続く永遠。


『三月十一日の夜のはなし』 
3・11の夜、中野で居酒屋を営む妻を描写。2012年に神奈川と大阪で好評を博した一人芝居の再々演。震災の影響で帰宅できなかった帰宅難民が居酒屋に流れ込み、東京中の居酒屋が繁盛した実態を描き、その妻の心の内も描く。震災の被害者の心理とは離れたところにある、ちょっぴりスパイシーな本音の部分をあえて表現したことが素晴らしい。


やっぱ、どこか世の中を斜めに見ながら人の心のエグイ部分を引き水させるあたり、 オノとモスクは、すんばらしいです。