みさの小劇場ウオッチ日記



公演期間 2013/01/11(金) ~ 2013/01/20(日)
会場 Geki地下Liberty
脚演出 中山浩(アフリカ座)
料金 3,800円 ~ 4,000円
サイト http://ameblo.jp/africa--za/


新作アニメのアフレコをやっている主人公佐和田建二(白石稔)。いつもと変わらない現場、仲間、仕事のはずだった。そして俳優を夢見る若者・田中啓助(武田知大)。 元カリスマバンドのメンバー達(御歳七十うん才)。異なる3つの生活が時間軸を歪ませたように交錯し始める。やがて彼らは啓助の祖父と父であることが解るのだが、既にこの時、啓助の父・建二はあの世の人であった。


この物語は、いい加減な男・佐和田建二がアフレコをやっている場面から始まるが、キャストは涼宮ハルヒシリーズやらき☆すたで声優としても活躍中の白石稔。白石の演技力があまりにも秀逸。とにかく笑って笑って楽しめた。前半のこの舞台は白石の独壇場のような舞台で彼なしでは観る価値はない!くらいの勢い。


アニメ「アイアンビートルズ」の収録現場でのハイテンションな場面だったが、人気がイマイチで途中で打ち切りになってしまう。しかし建二は「時代がこの作品に追いついていない。きっと後世で人気が出るはずだから」といって、自腹を切ってアニメを撮っておくことに。その後、建二は他界するも、作品だけは、彼の予言した通りに、建二の息子・啓助の時代で爆発的な人気となる。


そんな折、啓助はかつて父が収録していた現場(今は廃墟ビル)にやってくる。そこで亡き父と逢うという不思議な体験をするのだった。夢を追い求めていた祖父、父、啓助の生きざまと、建二が啓助にカブト虫の取り方を教えてやれなかった代わりにアニメを撮っておいたという、ちょっぴりアットホームな生暖かいコメディ。


ジョージ、ポール、リンゴ、ヨーコ・・と老人たちが登場するが、この4人の緩すぎる演技力は、もう、笑う他ないよね。老人ホームに来ちゃったのかと間違えたくらい緩い。日向ぼっこしながら微睡む猫みたい。