みさの小劇場ウオッチ日記

公演期間 2013/01/05(土) ~ 2013/01/06(日)
会場 東京芸術劇場 シアターウエスト
演出振付 KAWAIHIROKO
料金 3,000円 ~ 3,500円
サイト http://www.geocities.jp/kawai_dance_d2/

いじめを逃れるために夢の国を訪れたアリス。そこでも理不尽な目に合いながら葛藤するアリスをお馴染み、帽子屋、白ウサギ、トランプの女王らが取り囲むという嗜好。この舞台を観ながら一つ一つの部屋に入り込んだアリスを想像することが出来たのは嬉しかった。ほぼ原作を壊さずに作りこんだ舞台は高評価に値すると思う。


流石にダンスやバレエは素敵だった。むしろ、今風の振り付けより、バレエらしい動きにした方がより美しいように思う。特に、後半のハンプティダンプティと花からアリスになった2人と時計ウサギは一味違う動きで、際立って上手に見えた。


ユニゾンは、ピッタリ揃う部分がある反面、乱れがある部分が気になったけれど、女王様は、風貌や雰囲気がピッタリで素敵。衣装の為かバランスが不安定なようだったので、振付を変えるなど、改善の余地があるとは思う。とても良い役なので、工夫次第で素晴らしいものになると感じた。


サラリーマンは、序盤のアリスの場面では、どうしても違和感がある動きだったけれど、終盤では本来のキレが出ているように感じ、特にジャンプが高くて圧巻だった。ゲストの男性モデルユニットも、ダンスは専門外なのに、ポージングがしっかり決まるのは流石。振付で助けられた面もある感じだったけれど、決まるときに決めるので、見劣りせず、また身長も高く、スタイルも良いので、舞台上の見栄えが効いてて良かった。


空手チャンピオンの二人は、女王に披露した型も見事だったけれど、女王の横に控えて立っているだけでも、武道家っぽい雰囲気が醸し出されていた。立ち会いも良かったのだけれど、なぜ男性の方が悪役にされたのかがよく分からなかった。分かったのは彼は泉だということ。会場の客席から「いずみ~!!」の応援があり、振り返って声の主のおっさんをマジマジと観ていたら、友人が、「そういう時は見ないようにしてあげるのよ」って上品に、このワタクシを諭してた。苦笑!


全体的にもうちょっとセリフがあった方が好みだった。まったくセリフがないと、物語の筋が把握できないし、また、キャストの配役も記載されてなかったので、いったい女王は誰?みたいな謎当てクイズ的な遊びができちゃう。


しかしながら、まごうことなく泉だけは解った。そのあともおっさんは「やぎ~~!!」と応援していたが、ヤギって誰?
この時も振り返っておっさんをマジマジと観たら、恥ずかしそうに苦笑してた。日本人的恥笑い。いや~~、(←殆どのおっさんはすぐにこれをいう)舞台も客席も面白かったぜ!