現在の登山靴vs昔の登山靴 一度履いたら脱げなくなる!「昔の人の賢い知恵編」 | Issei世界旅人

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登山をする時の服装ってどんな服装だろうか。。。

きっと多くの人がこのような服装じゃないだろうか。

 

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僕が日本に戻ってきてから一番最初に登った山が富士山だった。

どうしても登りたかった。。

 

海外にいると日本人で富士山に登ったことがないというのが恥ずかしかった。。

 

なぜならば日本にいるときはいつでも行けるという感覚で。。

そして最終的には結局は行かなかった。。

 

でも日本にお仕事や留学で来る外国人の多くは富士山を登る。

それはなぜか。。。

 

 

期間が決まっているからだ。

 

つまり1年間しか日本にいれないから彼らは必死に行動する。

行きたいところをたくさん旅行するのだ。

 

っということで僕もここぞとばかりに富士山へ行った。。

そしてどうせ登るのならば5合目からではなく。。

下から。。

 

吉田ルート馬返しから1合目へ。。。

昔の写真を見ると馬で富士山へ向かった人がいる。。

きっとここまで馬でこれたのだろうと思う。。

「馬返し。。」

 

朝は早い。。夏でも5時は真っ暗。。不気味。。誰もいないし、誰にも合わない。。

本当にこのルートでいいのだろうか。。。

しばらくすると空が明るくなって来たが

さすがに夜中にヘッドライトでこの森の中は歩きたくない。。

「熊さん、こんにちは!」もありそうな感じだ。

 

すると後ろから足音が!!

ダッツダッツ!!

 

走ってきた!!嘘でしょう!!!

さっと抜かされた。。

 

 

5合目までに2人、走ってきた人がいた。。

富士山を走って登る人がいる。。

同じ人間とは思えない。。

 

富士山マラソンがあるくらいだからだ。。

 

彼らは皆、日帰り。。持ち物は水しか持っていない。。

 

1合目、2合目、3合目。。と今は何も残っていないがそこには休憩所の跡地が昔はあったようだ。そしてその歴史を物語る写真や説明などがパネルなどがあった。。

そこで見たときに彼らの服装に驚いた。。

特に注目をしたのは足元。。

地下足袋だ!

 

 

確かに。。どうして僕たちはこんな登山シューズというのを履いているんだろう。。

名前からして登山シューズというから履いているだけに過ぎないのだろう。。僕もそうだった。。何の疑いもしなかった。

でもよくよく考えてみると危ないことが非常に多い。。

1、そこが厚いので足を挫きやすい。。

2、紐があるので引っかかりやすく転びやすい。。

3、重たい。。。滑る。。。

そんな経験はないだろうか。。

そこで思った。。

 

この登山靴は日本で生まれたものではない。。

海外だ。。ヨーロッパなどの山はほとんどが高い!

 

 

標高が3000、4000mの山などたくさんある。

つまり岩山が多い。。木が生えていないのだ。

この登山シューズは岩山のような山のために作られたものだ。。

そう考えると全て理にかなっている。。

 

1、岩山は厚底でギザギザが良い。。

2、木が生えていない山が多いので紐があっても関係がない。。紐を無くす必要もない。

3、重たい靴は降りるときに役に立つ。バランスがとりやすいのだ。

 

でも日本の山はどうだろう。。

 

 

まず木が生えなくなるのは標高2000m以上。日本の多くの山はそれ以下だ。つまり木が生えている森の中を歩くのが一般的な登山だろう。そして海外は大抵垂直に登っていくのに対して日本の登山は山を回りながら登ったりジグザグに登ったりことが多い。

距離を歩くのは平らな靴のほうがいい。。

つまり日本人のためでもなく、日本の山のためでもない靴を私たちは履いている。。それだともちろん怪我もしやすいだろう。

日本人のための日本の山のための靴は地下足袋だ。。

そこで。。。

地下足袋はいている人はいないのか。。。

探した。。。

 

富士山では出会わなかったが

あるとき別の山で出会った。。

 

「あっ!あの人地下足袋だ!!」

その人は70代のおじいちゃん。。

 

早速おじいちゃんに声をかけた。

僕:「おじいちゃん、地下足袋で登山はどうですか?」

おじいちゃん:「最高だよ!一度履いたら脱げなくなるよ!」

 

僕はその一言ですぐに購入した。

 

おじちゃんから進められたのはゴムありの地下足袋。

大工さんが使っているのが良いようだ。

 

そして早速雑貨屋さんに行って地下足袋を購入。

その値段に驚いた。。

 

1200円!!

何だって!!

 

登山靴の1/10の値段じゃないか。。。

 

 

そして早速地下足袋を履いて山を登ると

それに感激した。。。

最高に素晴らしい!!!

 

1、足にフィットしているので足はまず挫かない。。

2、紐がない。。引っかからない。。

3、軽い、そして木の上など本当に滑らない。。

登山靴はよく階段などに使われている丸太の上でも滑る。。

地下足袋だと滑らない。。さすが大工が履くものだ!

「雨は?」意外と染み込まない。。

大雨だと登山靴でも濡れるだろう。。地下足袋ならもう一束丸めてリュックに入れられる。

 

地下足袋の最大のメリットは指!

親指と他の4本の指と分かれている。

これは足で地面を掴むためだという。。

地下足袋の構造は足の手袋!

 

足で物を掴む、挟むをイメージしている。

そうか。。。大地を掴むんだ!!

 

日本人の足は横幅が広いといわれている。

 

足を地面につけてその広い足と指で大地を掴んで歩く!

それが日本人の特性なのだ。

 

でも登山靴は違う。。硬い分厚い底がそれをさせない。。

新しい靴だと靴ズレなどもあるだろう。。

 

地下足袋を履くと大地のすべてが足に伝わってくる。。

そう、感じるのだ!

 

基本的に日本の登山ルートは土だ。木もあるし、石もあるし、凸凹道もある。。

それを地下足袋だと感じれる。。

一歩、また一歩と

 

まるで足つぼマッサージを受けているかのようだ。

 
 

なんてお得なんだろう!

 

歩いているだけで足つぼマッサージになっているなんて!!

今はオシャレな地下足袋、防水加工、ナイロンなど本当にたくさん出てきている。。

 

 

地下足袋で皆さんが思うデメリットってきっと履く時ではないだろうか。。

地下足袋には紐がなく、チャックもなく、

 

あるのがコハゼという金具。。

 

 

これ実はとってもいい。。

何がいいかというと

一つずつ下から留めていくのだが。。

この時間の掛け方が心にゆとりをもたらす。。

 

山について「よし、いくぞ!」ではなく、

地下足袋を履く時。。

 

履きながらゆっくりっと心を落ち着かせる。。

これが地下足袋の最大の魅力なのかもしれない。。

 

昔は黒電話があった。。

見たことがある人も使ったことがある人もいるだろう。。

 

これはダイヤルを回さなくてはならないのだが

一番使う「0」が一番遠くなっている。

警察の番号は「110」でどうして「0が入っているのだろう。。」

警察にかけるときは緊急ですぐにでも繋がってもらいたい。。

 

「111」でいいじゃないかと思うが

この「0」で心を落ち着かせる心理を働かせているというのだ。

 

この最後に持ってくるのが鍵なのだろう。。

消防署も「119」だ。「9」も長い。。

ダイヤルして戻るまで長いのだ。。

 

でも戻るのが遅いだけであってつながるスピードはほとんど変わらない。。

そんな日本古来の心を落ち着かせる知恵が

地下足袋にもあるのだ。。

 

おじいちゃんの言う通りに本当に脱げなくなった。。。

 

今では登山するときは地下足袋だ。

 

そして地下足袋を履いていると声をかけてくる人がいる。。。

質問は僕がおじいちゃんにした質問と一緒だ。

 

すると僕はこう答える。。

「最高だよ!一度履いたら脱げなくなるよ!」

 

 

少しでも役に立てたら嬉しいです。。