シェークスピアの代表作「ハムレット」には、有名なセリフがある。
「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」
ハムレット王子は、この問題で悩みまくるのだ。
二者選択は、単純だからこそ、どっちにするか大いに迷うことがある。
現在、我が国も、東京オリンピックの事で、大いに迷っている。
「やるべきか、やらざるべきか、それが問題だ」
新型コロナウイルスの流行は、いまだに治まる気配がない。
こんな中でも、東京オリンピックを開催してもいいものなのか?
最新の調べでは、日本人の70%が、
(オリンピックは、中止するべきだ)
という意見を持っているらしい。
しかし、政治評論家の竹田恒泰氏は、
「東京五輪は、中止にしてはならない。開催すべし」
と力説する。
その理由は、大きくわけて3つである。
①来年、中国は国家の威信にかけ意地でも、北京での冬季五輪を開催するはずだ。中国は開催し、日本は開催しない。
すると、
「中国は新型コロナウイルスに勝った国。日本は新型コロナウイルスに負けた国」
というイメージが出来上がる。
日本のイメージを低下させない為にも、するべきである。
②東京五輪を開催中止にするとIOCへ、賠償金を払う羽目になる。
一説には、1630億円払うことになるかも?でも、賠償金が3000億円、5000億円に達する可能性がある。
③ロンドン五輪の後、イギリスは、1兆円も輸出が伸びた。東京五輪を開催すれば、日本の物を世界の人々に知ってもらえる。イギリス同様、輸出が伸びるはずだ。これを、むざむざ逃がすのはもったいない。
竹田氏は、実は旧皇族の血を引く人なんだが、やはり政治評論家らしい見方である。
国益重視なのだ。
逆に、国民、選手の健康重視で、
「五輪は中止にすべし」
と訴える有名な弁護士もいる。
今回ほど、ハムレット気分にさせられるオリンピックは、珍しい。