ありがとう親父の坪倉正明です
朝から はりきって
ありがとうカレー作ってます
ありがとうって言うと
身体が喜びます
一緒に 大笑いしながら
ありがとうって言ってみません?
19歳で200人の指揮者
西成のおっさん集めて
いろんな仕事に連れて行った
今日は川掃除
今日は 道路掃除
今日は土木工事
今日はコンビナートの配管の中
そして ある日
「おい ツボ ちょっと来い」
社長に呼ばれた
明日から
四日市で一番デカイ工場がある
そこに5人で行ってくれ
向こうには約200人いる
何もかも一番になってこい
そしたら その工場の工場長や
向こうの社長は超シビアやけど
なんとかして来い
「はい わかりました」
なんか わからんまま
次の日から おっさん連れて
四日市一番の工場へ行った
アホみたいデカイ肥料工場
敷地内に貨物列車が走ってる
車でも一周するのに15分
まずは
袋詰めした肥料を
トラックに積み込む仕事
トラックは
次から次へとどんどん来るし
袋の肥料を
500個とか1000個積み込む
そして
ベルトコンベヤーで
1時間800個の20キロの肥料が
流れてくる それをパレットに
キレイに積み上げる
かなりハードやった
一緒に行った おっさんは
「もうシンドイわ わ わ ‼︎」
根性無しが‼︎って
ドツきながら 働かす
そして
俺だけ毎日 6時間の残業
フラフラになった
社長に呼ばれた
お前 凄いぞ
向こうの社長がめちゃくちゃ
お前の事を気にいってくれた
坪倉君に工場長になってもらいたい そない言ってきたぞ
やったぜ
何もかも一番になったし
なんとかして来いって
社長に答えられた
そして
19歳で200人の指揮者になった
のはいいのやけど
全然 言うこと
聞きよらへん
片っ端から
胸ぐら掴んで押さえ込んだ
こんなとこで
狂犬病 復活って訳にいかない
どないしたら
皆んな気持ちよく働くんやろ?
人を使うのに頭が混乱してた
そんな俺を見て社長が言った
お前は
確かに誰よりも仕事ができる
でもな
1人で24時間は
闘えへんぞ
2人やったら
闘えるんや
なるほど
200人を1人でなんとかしようと
していた 指揮をとる人を
増やせばいいんや
200人の指揮者は
1人でなくていいんや‼︎
そう思った
次の日から 押さえ込みから
お願いしますって言ったら
みんな めちゃくちゃ働く
言い方で
こんなにも変わるんや
とても順調に行ってた
ある日 私に大事件が起こった
続く