金丸氏捜査方針、逮捕4日前に後藤田法相が報告 宮沢氏の日録で判明

朝日新聞デジタル

 

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金丸氏捜査方針、逮捕4日前に後藤田法相が報告 宮沢氏の日録で判明 https://asahi.com/articles/ASS355VQJS2QUTFK01G.html?ref=tw_asahicom… 1993年3月2日付の日録には金丸氏について「『前議員に脱税容疑あり、3/15確定申告で時効となるにつき その前に処置する要ありとの報告を受けた』と後藤田法務大臣より報告あり」と自筆で記されている

 

有料記事宮沢喜一日録 戦後政治の軌跡

鶴岡正寛

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政府・自民党連絡会議を前に、金丸信副総裁(右)の話を聞く宮沢喜一首相=1992年3月、首相官邸
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 宮沢喜一氏が首相在任中の1993年3月、自民党金丸信・前副総裁を脱税容疑で捜査する方針について、逮捕の4日前から後藤田正晴法相の報告を受けていたことが、宮沢氏の行動記録(日録)の自筆メモで判明した。報告を受けた宮沢氏が、93年度予算案の衆院通過を急ぐよう党側に指示したとみられる記述もあった。

 金丸氏は建設業界などからのヤミ献金を割引金融債購入などに充て、10億円余を脱税したとして93年3月に逮捕・起訴された(公判中の96年に死去)。

 東京地検特捜部が関係先の家宅捜索と逮捕に踏み切ったのは同月6日。当時の報道によると「手元に割引債が残っていて、それを家宅捜索で押収できるかが勝負だった」といい、捜査は極秘裏に進められた。翌日付の朝日新聞朝刊には「寝耳に衝撃」の見出しが躍り、政界に驚きが広がった。

 しかし、当時首相だった宮沢氏には逮捕4日前から、後藤田法相の報告が入り続けていた。