いま注目を集めているのは高橋容疑者ではなく、日本オリンピック委員会(JOC)の元会長、竹田恒和元会長の関与だ。

 東京地検特捜部は19日、大会組織委員会の高橋治之元理事(78)を受託収賄容疑で逮捕した。

実に逮捕は4回目。

 

東京五輪汚職、元理事を4回目の逮捕 収賄容疑、計5ルートに

毎日新聞 2022/10/19 10:28(最終更新 10/19 11:49) English version 982文字五輪汚職事件を巡り、玩具会社「サン・アロー」の関係先の家宅捜索に入る東京地検特捜部の係官=東京都港区で2022年10月19日午前10時18分、安達恒太郎撮影

五輪汚職事件を巡り、玩具会社「サン・アロー」の関係先の家宅捜索に入る東京地検特捜部の係官=東京都港区で2022年10月19日午前10時18分、安達恒太郎撮影

 

東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件で東京地検特捜部は19日、

大手広告会社「ADKホールディングス」(東京都)と

玩具会社「サン・アロー」東京都)から計約5400万円の賄賂を受領したとして、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)を受託収賄容疑で再逮捕した。元理事の逮捕は4回目。贈賄容疑でADKの植野伸一社長(68)と元幹部2人の計3人も逮捕した。

 元理事への資金提供疑惑は、

紳士服大手「AOKIホールディングス」(横浜市)、

出版大手「KADOKAWA」(東京都)

広告会社「大広」(大阪市)の3ルートにADK、サン・アローが加わり、計5ルートとなった。立件された賄賂総額は計約1億9600万円となった。

 元理事のADKルートの逮捕容疑は、ADKの前身「アサツーディ・ケイ」が五輪のスポンサー集めで組織委の専任代理店を務めた大手広告会社「電通」(東京都)の再委託先に選ばれたいなどと植野社長らから依頼を受け、便宜を図る見返りに2017年11月~今年1月に計約4700万円の賄賂を受領したとしている。

 また、サン・アロールートの逮捕容疑は、同社幹部から大会マスコットの「ミライトワ」と「ソメイティ」のぬいぐるみを販売できるライセンス契約を円滑に締結したいとの依頼を受け、便宜を図る見返りに18年10月~21年4月に約700万円の賄賂を受領したとしている。

 ADKルートでは、約4700万円のうち約2700万円が元理事が代表のコンサルティング会社「コモンズ」に送金され、残りの約2000万円は元理事のゴルフ仲間が社長のコンサル会社に送金された。サン・アローからの約700万円も同じコンサル会社に送られた。このコンサル会社は当時、休眠状態だったとみられる。特捜部は、ADK側について贈賄罪の公訴時効(3年)が成立していない約1400万円に限って立件した。今回、サン・アロー側の逮捕者はなく、特捜部は在宅で捜査を進めるとみられる。

 関係者によると、ADKは駐車場サービス会社「パーク24」(東京都)のスポンサー契約で電通の再委託先に選ばれたが、元理事が電通側にADKを使うよう働きかけた疑いがある。元理事はサン・アローからの送金を認めているが、賄賂性を否定。ADKからの送金は「知らない」などと話しているという。

【二村祐士朗、井口慎太郎、松尾知典、島袋太輔】

 

 

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