組織で仕事をされている方であれば、上司から部下に対して提案を求められることもあるし、

自発的に上司に対して提案を行うこともありますよね。

 

キャリア相談を受けよくお伺いするのが、業務改善の提案をしても上司が提案を無視する、汲み上げてくれないという話。

特に業務改善やマネジメントの分野ではその印象が強いです。

 

管理職/非管理職で立場の違いがあるので、お互いが見えていない情報もありますし、一概には言えません。

 

が、評価する側/される側の立場がある中、部下が勇気をだして提案していることに対しては、“採用しない“という答えであってもフィードバックをしてほしい、との声をよく聞きます。

 

組織で仕事をされている場合は、わかるわかる!と感じられる方も多いのではないでしょうか。

 

 

そのお話を聞くと思い出すのが、こちらの研究です。

"Research: Why Managers Ignore Employees’ Ideas," HBR.org, April 08, 2019.

 

要約すると、

  • 4つの行動実験を実施したところ、次の結果となった。
  1. 権限の小さい条件下に置かれた上司は、権限の大きい条件下に置かれたマネジャーよりも、部下からアイデアと情報を求める傾向が30%低かった
  2. 上司は権限だけでなく、長期的な視野を持っている場合に、部下からアイデアと情報を求める傾向が高かった。
  • 実験結果からわかることは、組織からその上司に対して、①権限が与えられていない、②短期的成果を求められている、場合は、上司に変革を求めることは酷なこと。
  • 組織は上司に対して、権限を与えているか、長期的な視点の醸成ができているかを検証することが重要。

 

同じような環境に身を置かれている方は、一度この実験結果をご自身の環境に当てはめて考えてもよいかもしれません。