あなたは、スーパーに並ぶ形の
揃った色とりどりの野菜や果物、
どんな基準で購入する事を
決めていますか?
大抵の人が、形の揃った綺麗な
もの、色艶のいいもの、価格の
安いものを基準に選んでいると
思います。
しかし、これらは遺伝子操作や
農薬により作られた技術の
産物です。
生産効率をあげ低価格で市場に
出すために、その作物の本来
持つ味や風味、栄養や消費者の
健康阻害などが全く無視された
産物に成り代わりました。
本日は、このような産物に
成り代わった過程をアメリカ
のトマト生産を例にしてお話し
したいと思います。
アメリカのトマト大量生産
アメリカでは、トマトの需要が
高まるとともに1960年初め、
収穫機械の導入が始まりました。
それにより、全トマト農家が競争
の場に立たされることとなり、
一部の大企業以外の、家族農家は
一気に姿を消すことになって
しまいました。
収穫機械で一度に効率よく大量
生産するためには、先ずはトマト
の収穫時期を揃えなくては
なりません。
農薬
収穫時期を一斉化するために、
全体の15%のトマトが完熟し
始めたころに、エチレンという
合成農薬を大量に噴射して、
一気にトマトを赤くします。
これにより、開花から完熟期の
期間を一週間(またはそれ以上)
早めることができ、これだけでも
次の栽培を早く進め、生産性を
上げることができます。
このエチレンという物質は、
元々トマトに含まれる成分で
完熟時に酵素の働きを高め、
トマトを赤くさせます。
しかし、吹きかけているのは
合成農薬なのでトマトの中
から取り出したものではなく、
化学合成してトマトのエチレン
に似せて生み出されています。
遺伝子操作
トマトを一度に効率よく収穫
するためには、トマト自体が
その機械にあった性質に変わる
必要があります。
例えば、
・ゴロゴロ機械で動かしても
つぶれないようにする硬い皮で
あること
・まっすぐにコロコロと
コンベアーを転がせ、ショック
を与えづらくするために、
長楕円形で小さいこと
などが挙げられます。
また、大量生産のためには強い
日差しからトマトを守るために
・葉の茂りをよくする
必要があります。
そして、加工業者からは
・酸味の少ない品種であること
も要望されます。
加工用トマトの実態
このように、トマトが作られる
までに考えられるのはすべて
効率性です。
消費者側のメリットなどは全く
考えられていません。
加工してしまえば、扱いづらい
酸味を除き、調味料でどうに
でも味をつけることが出来ます。
こうして作られるのは外皮の硬く
て厚い、汁気も味もないトマト。
トマトホール(缶)を作るには、
このような品種(長楕円形トマト)
の方が合っていると聞いたことが
ありますが、日本のトマト(それも
オーガニックで)のように甘い
トマトで煮込んだ方が、やっぱり
断然おいしいトマトソースが
出来上がります。
結局、低価格で作るための口実
です(笑)
日本のトマト販売は、まだまだ
国産が多いのでそこまでの品質
低下はしていませんが、やっぱり
味の薄い、甘みの少ないトマトが
多いように感じられます。
加工用に生産されたトマトは、
ヘタなどを掃除後、軽く潰された
形で加工方法が決まるまで長期
保存されますが、今度はそのため
に大量の防腐剤が使用されること
になります。
防腐剤は食品添加物の保存料と
して認められているので、消費者
からは危険なものという認識は
されていないのが現状です。
日本の食糧自給
これまでのお話は実際にアメリカ
で起きてきた事ですが、トマトは
比較的、作るのが難しい作物です。
近年の天候不順や化学肥料の高騰、
農家の高齢化などで、日本でも
トマトの生産が難しくなっています。
また、果物と同じように甘みのある
作物は、虫に好まれやすく、農薬が
欠かせません。
ですから、農薬や肥料不使用のもの
がとっても少ないのです。
日本の甘くておいしいトマトが、
安全範囲で日本の市場に残り続ける
ためには、アメリカのように大企業
に奪われないようにすることです。
今、遺伝子組み換えに変わるゲノム
編集トマトが、障害者施設で無料で
配られ、消費者のゲノム編集に対する
ブロックを外し日本でも広められ
ようとしています。
ここでは、ゲノム編集の話は長く
なるので割愛しますが、これを
生産することで多くの農薬を
使用します。
遺伝子組み換えの生産過程では
多くの被害が出ています。
まだ、新しいものなので数年食べて
被害が起こるかどうか、実例がない
ので分かりません。
また、トマトだけを食べて生きている
人はいないので、食べてすぐに症状を
起こさない限りは、実際それが原因か
どうかを判断することはできません。
しかし、生産は消費するものがなくては
生産することができません。
消費者が選ばなければ、生産すること
が出来ないのです。
これから、もし食糧難になりトマトが
手に入らなくなり全ての価格が高騰
した時に、大量生産されて安心でない
トマトを選ぶか、品質にこだわった
安心なトマトを選ぶかは消費者次第です。
ですが、その時になって安心なものを
作ってくれる農家さんは消えて
しまっているかもしれません。
今、私達が食べ続けたい(農薬や肥料を
できるだけ使わない安心な作物)と思う
ものがあれば、その作物を作ってくれる
農家さんを応援し購入して行きましょう。
そのような野菜が継続している市場に
出回るようになるのなら、この食糧難は
逆によい分岐点になっていくかも
しれません。
あなたは子供たちの未来に何を残しますか?
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