優しさというのは、視点の多さと深さなんじゃないだろうか。

 

人が誰かを優しいと思うときって

多分

自分の、わかってほしい、こうしてほしいという気持ちがわかって

それを満たしてもらえたときで

 

優しい人というのは

自分の視点とは別に、もうひとつ相手の視点を持って

この人、どういう気持ちなんだろうなとか

どうしてほしいんだろうなとか

考えられるんだろう。

 

自分は、と同時に、相手は、という視点が常にある人は優しい。

 

そしてそれを

自分と相手だけじゃなくて

それを取り囲むどの人にまで向けるかで

優しさの及ぶ範囲が決まるんだろう。

 

自分と相手は今、楽しい気持ちでいるけれど

ちょっと離れたあの人はどうだろうという視点がある人は

ちょっと離れたあの人に対しても優しい人

 

今、自分たちがしているこのことは

地球にとってはどうだろうという視点がある人は

地球にとっても優しい人

 

視点が増えたら、優しさの及ぶ範囲が拡がる。

 

そして、視点に時系列が加わったら、優しさに深みが加わるんじゃないかな。

 

今、こうだけど、そうなったのはどうしてだろうと過去を想像したり

今、こうしたら未来はどうなるだろうと想像して、

やろうとしたことをやったりやめたり

 

そうやって、優しさは深みを増すように思う。

あのときは腹立たしかったけど

時間がたって真意を知ってあとから感謝が湧くというのは

よくあることだし。

 

 

でも、ときどきは

散らばった視点を自分だけに向けて

過去や未来へ拡がった視点を今だけに向けて

今の自分だけに優しくしたいときがあるから

きっと優しさはもともと持ってるんじゃなくて

今から身につけることも

必要に応じて使い方を選ぶこともできるよね。