転院先のS・S病院に着くと、患者支援センター相談員のSさんに案内され、
先ずは夫を病室に。
その後、夫は看護師さんに病衣に着替えさせてもらい、私と甥は小部屋に通され、
入院に際しての説明を受けた後、呼吸器担当医・担当看護師・病棟責任者・リハビリ療法士
等が次々現れ、退院に向けての支援計画を話された。
ところが、転院当日の夫の体調は頗る悪く、気になっていた私は担当医に数日前との違いを
訴えたので、気胸再発の可能性も有りとして、早速レントゲンを撮ってくださることになった。
担当医・担当看護師・リハビリ療法士には、前の病院から前日までの様子が書面にて、
引継ぎされており、リハビリ療法士から「Kさん二日前からそれまで通りにリハビリが
出来なかった様です。」と言われ、あぁ。やっぱり。
体調の悪さは二三日前から続いていたのだと確信した。
気胸の再発か?肺炎を起こしたか?
否、私の心の中では他のことが気になっていた。
コロナの影響で荷物は届けてもナースセンターに預け、本人には会えないでいたが。、
退院2週間前からちょっとの時間だったら病室に入っても良いことになり、
その時気付いたのだが、エンシュアリキッドを入れたコップが中身が固まっている状態で
テーブルに置かれていたのだ。
歯ブラシも洗われず使ったまま、水に浸かっていた。
「何で洗って貰わないの?これでは菌だらけだよ。」と、言うと、
「言っても中々やってくれない。」と、夫。
動けないんだから何度も言ってやってもらわなきゃ駄目だよ。」と、言い、片づけたが、
その三日後に行った時にもそんな状態だったのだ。
病室は毎日消毒をしているようだが、その日の看護師さんによっては、忘れちゃうのか、
洗って貰えないで長時間放っておかれる事が有る様だった。
それにしても、次に引き継いだ看護師さんも気づかないなんて・・・
夫も多分、2回くらいは言うだろうけど、その時やって貰えないと、
しつこく言うのが嫌なのだろう。
感染症にでもなったら・・・と、その事がずっと頭の中で気になっていたのだ。
担当医は直ぐにレントゲンで調べてくれ、気胸の再発、肺炎は無かった。
っが、数日前とはかなり状態が違う事を言ったので、「明日の朝、血液検査をしてみます。」
と、言ってくれた。
翌日(23日)、9時頃病院から電話が有った。
病棟責任者のNさんからで、内容は、病室を4人部屋から個室に移って貰いました。と、
「えー!そんなに病状が悪くなったんでしょうか?」驚いて聞いた。
「いえ、昨夜暑くて寝られなかった様で、私共も4人部屋だと思う様に看護も出来ないので
個室に移って貰いました。これは看護の関係上移って頂いたので、個室料金は要りません。
ただ、了解を頂く為にお電話差し上げました。」との事だった。
聞くと食事も半分くらいは食べられた様なので少し安心した。
転院当日の午後にも病院から電話が有り、「前の病院で食事の時、「ふりかけ」を掛けて
いた様なので、こちらにも届け頂けますか。」と、言われていたので、
「昨日連絡頂いたふりかけを今日届けますので・・・」と、電話を切った。
お昼前に病院へふりかけを届けに行くと、既に血液検査の結果が出たのか、
担当医に呼ばれた。
血液検査の結果、白血球値はそれ程でもないが、CRP値がかなり上昇していたので
抗生物質投与を始めました。4日後に再度血液検査をして結果をみますとの事だった。
そして、前の病院で気胸が完治し、こちらではリハビリをする目的で転院して貰ったのに
リハビリするどころか、まさか治療をすることになるとは・・
等と、担当医も愚痴っていたが、私とて同じ気持ちなのだから私に愚痴られても困る。
それにして夫の肺はかなり繊維化も進み、酷い状態だし、5年もの長きに渡りブレドニン・
免疫抑制剤を服用しているので感染症には日頃から酷く気を付けているのに、
こんな結果になるなんて・・・
病院だからと安心していたが、
毎日使っている湯のみ・コップ・歯ブラシの洗浄を洗剤も使わず、水で洗い流すだけなので、
自分で洗えない患者にとっては不衛生極まりない状態なのだ。
色々な菌やらウィルスが体に入り、感染症になるのも予想できる。
転院先の病院では今のところ親切丁寧な看護を受け、
夫の不安材料も少なからず減った様に感ずる。
一難去ってまた一難。
まだまだ私の心の騒めきは、納まりそうにありません。