皆さん、こんにちは!
天気はいいですが、肌寒いですね。
いかがお過ごしですか?
さて、本日からシリーズで「体を守る。職業別体作り」と題しましてレクチャーブログをやっていきたいと思います。
まだまだ筆足らずなところもあろうかと思いますが、是非良いお付き合いができればと思います。
では、記念すべき第1回目は、縁のある治療業界の職業の方に向けてレクチャーを書き下ろしたいと思います。
治療業界でも今回は特に中腰姿勢の多い整体師やマッサージ師に向けたものをやっていきたいと思います。
まず、分析をしましょう。
だいたいの治療家は腰を前に曲げてる姿勢が多いです。それで腕を伸ばして患者さんの体を押したり持ち上げたりしてます。一番のポイントは骨盤からの上体の距離とそれに伴った重心です。この体勢はスクワットとは似て非なるものです。スクワットは支点が足の裏のみ(スミスマシン以外の場合)なので重心は真ん中両足の中点になります。ですのでスクワットの場合は脊椎椎間板へのトルクエネルギーは小さいです。スクワットでのトルクは全体で3箇所。1つは股関節、もう1つは膝関節、そして一番小さいトルクが足関節です。全体として並進運動です。しかし、治療中の体勢はどうでしょう?治療台の高さと位置はすでに決められてますので、下半身をあまり使うことは出来ません。治療台の幅もあり腰から曲げて遠い患者さんに施術するときは乗り出していることが多いのでそうするとトルクが股関節のみになってしまいます。仮想の重心も両足の中点から大幅に外れ前に出てきます。そうすると支点は股関節のみとなり大きなトルクになってしまいます。物理の話ですがモーメントアームが長くなればなるほど負担は強くなり、腰への負荷は大きくなり角度によってその負荷はどんどん倍増してしまいます。
以下に引用したものは載せます。Munchingerの研究です。
上体の前傾角度と負荷 |
上体の前傾角度と負荷(Munchingerより) 角度0° 角度30° 角度60° 角度90° 負荷0Kgの場合 50kg 150kg 250kg 300kg 負荷0Kgの場合 100kg 350kg 650kg 700kg |
これはかなりすごい力でしょう。このような負荷を施術中ずっと腰にかけているのです。それは腰痛の原因にもなってしまいます。そこで必要なのは①腹圧を高めて内圧が高くなる事により腰にかかる負荷を内側から相殺する②ポジショニング③背中が丸まってこないように姿勢を維持する背筋力④そしてリカバリーのための腰部周辺のストレッチ、です。
それでは、ここから実際に必要なトレーニングのご紹介です。ここではトレーニングの名称のみとさせていただきます。写真を掲載するのは限界があるためです。
①まず腹圧を高めたいですね。
必要なトレーニングは、定番の・クランチ・シットアップ・左右のサイドクランチは必須項目です。その他スタンディングでのサイドベントも必要かもしれません。また、腹圧を入れる感覚をつけるためプランクを取り入れると良いでしょう。このとき注意する点はお腹が下がってしまわない事です。常に腹筋はテンションを保ちましょう・
②ポジショニングも体を守る必要な技術でしょう。
この時ポイントになる点は重心の位置とモーメントアームです。モーメントアームとは回転軸から力ベクトルまでの最短距離、分かりやすく言うとトルクの回転軸から架空の重心線までの1番近い距離。
可能な限り施術台に足を使い重心を腰の近くに作りましょう。またその為に足腰を強くするためのトレーニングとしてとても必要なスクワットを取り入れましょう。出来れば余力を増やすため過負荷の原理に則り自体重のみではなく重量をプラスし負荷を与えましょう。その時注意するべきことはフォームです。崩れてしまうと腰を守るトレーニングをしてるのに逆に腰を壊してしまいます。他には深く下がるランジも必要でしょう。
③背中が丸々と椎間板の圧迫に偏りができて最終的に髄核のヘルニアに繋がるので姿勢を伸ばすために必要な筋力が必要です。
まずは脊柱起立筋群を鍛えるデッドリフトは必要でしょう。これも過負荷の原理に基づきましょう。これもフォームは要注意です。また、45°アングルベンチがあればバックエクステンションも良いでしょう。その他姿勢維持を覚えるためアイソメトリックトレーニングで逆プランクやグッドモーニングの複数アングルでのアイソメトリックも良いでしょう。
④そして疲労を軽減するためのストレッチも必要でしょう。
長座体前屈や体操座りでの体前屈、左右にかるく傾けると左右片側ずつのストレッチも可能です。
いかがでしょうか?
職業別体つくりシリーズ1回目、治療家のためのレクチャーブログでした。
それでは、上記のトレーニングだけにこだわらず是非からだの為にも色んなトレーニングを取り入れてみましょう。全面性の原則ですね。新しい発見が見つかるかもしれませんね。
それでは本日も私は皆様の健康とスポーツを心より応援サポートしていきます。
今後もよろしくお願いいたします。
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