悪いことばかりでもない

コロナ罹患後

嗅覚＆味覚障害に陥って約半月、

味覚の方は、少しずつ取り戻しつつあるので、

食事はほぼ平常時と同じ量を食べられるようになりましたが、

嗅覚の方の回復は亀の歩みのごとく遅く、

嗅覚レベルは絶好調時の１～2割程度である。

そんなわけで

自称「嗅覚で生きる女」のÚSHIは

現在、かなり不便な生活を送っている。

食べ物の匂いがわからないので、

「味覚が戻り、食欲も戻った」といっても、

本来の食べ物の繊細な味や美味しさはわからないまま食べている。

それはまぁ良いとして、

もしもその食べ物が痛んでいたり

まさかとは思うが毒がもられたりしてたしても

おそらく今の私の嗅覚レベルでは

全く気付かず食べてしまうであろうことを考えると

とても恐ろしい。

市販の食品には、「消費期限、賞味期限」なるものが設定されているが、

普段の私は、それらはおおよその目安としてるだけで、

実際は「匂い」を嗅いで「まだ使えるか?」を判断して

それらを料理している。

しかし今は、それができない。

なので、食べることだけではなく、

今は料理することも恐ろしい。

(それを言い訳にして、ここのところはいつにも増して、

料理は手抜き、市販のお惣菜のオンパレードである。😅)

しかし、

「匂いがわからない」ということも、

不便ではあるが、悪いことばかりでもない。

いつもなら不快に感じる生活臭も

全く匂わないのだ。

梅雨から夏にかけて特にひどくなる生ごみ臭、

掃除のときは思わず息を止めていた排水溝から湧き上がるにおい、

できれば嗅ぎたくないトイレのにおい、

その他、

男臭い息子の汗臭、

半径１メートル以内には近づきたくないダンナの加齢臭 etc...

匂いに敏感な私が、日常生活でかなりストレスを感じていた

「くさいにおい」も

今は全く感じないのだ。

と、

匂いを感じなくて「悪いことばかりでもない」

というのは、そこではない。

やはり、臭いにおいをかぎ分ける力というのは、

危険から身を守るために人間に備わっている防衛本能のひとつなので

ストレスがあろうとなかろうと、

絶対になくてはならないものである。

臭いにおいがわからないという事は、

絶対に良くない事である。

では、

「悪いことばかりでもない」というのは

どういうことか?

おとといあたりから、

体力も回復して、だいぶ気分も良くなったので、

満を持して、色々面倒な場所の掃除をし始めたのですよ。

そう。

あの、本来ならいやーーな臭いのする排水溝もです。

いつもなら、息を止めて掃除しますが、

どうせ匂わないのでそのまま普通に息をしながら掃除をしてたんですよ。

そしたらば・・・

なんと、

薄らぼんやりではありますが、

あの!

排水溝独特のにおいが!!

するではありませんか!!!

私は思わず

「匂うぞーーーーーっ!排水溝の匂いが、わかるぞーーーーーっ!!」🙌😆

と、喜んでしまいました。

現在匂いの無い世界で不便な生活をしている。

匂いで感じる様々な楽しみを失っている。

いつ、その生活から解放されるかは、神のみぞ知る状態。

そんな、ネガティブな状況だと、

人間、

どんな臭いにおいでも「匂う」ということに喜びを感じるものなんですね!

びっくりです!!

そうです。

匂いを感じなくなったけど「悪いことばかりではなかったこと」

それは

「匂いを感じることの喜び」を感じた事です。

もちろん、

コロナなんかに罹らない方が方がいいし、

ましてや嗅覚障害なんて経験はしないに越したことはない。

だけど、やっぱり

そうなってしまったからこそわかる感情があることも事実です。

健康な時は、

身の回りにある不快な匂いに逐一ストレスを感じていたのですが、

今回、あらためて

「不快な匂いにも意味があること」

「匂わない世界が、いかに味気ないこと」

いろんな気づきを得ました。

何度も言いますが、

コロナなんかには罹らん方が絶対にいい。

病そ気やケガもしないに越したことはない。

だけど、

それによって得るものがあったならば、

その後の人生にそれを活かして

更に豊かな人生を歩めばいい

そう思っています。

以上、

本日は、

排水溝の匂いにすら喜びを感じた私が語る

かなり大げさな人生観でした。