ある葬儀社の日常 愛すべきお客様達
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へとへとになりました。

今日もお客様のことを少し。

当然のことですが、お客様には色々な職業の方たちがいらっしゃいます(なんせ、葬儀社ですから)。

中には、その筋の方たちも……。


少し前のことですが、うちでも『その筋』の方々の葬儀を請け負いました。

私以外のスタッフは、皆事前にそのことを知っていて、私にも知らせることになっていたらしいのですが、

結局私だけ何も知らずにお客様をお迎えしたのです。


駐車場に黒塗り、低車高の車が次々と入ってきました。

いくら疎い私でも、さすがに気付きます。

案の定、降りてきたのは一目でそれと分かる、眼光鋭いサングラスの方々。

ジャガード織りのマオカラースーツ(黒)。スポーツ刈りにがっしりとした体格。

間近でお目にかかったのは初めてです。


見た瞬間、頭の中がスーッと冷めていきました。


それでも、いつも通りにおもてなしするしかありません。

正直、びくびくしながらも腹をくくりました。

スタッフ一同、一生懸命努めたと思います。


しかし。

皆様のワガママなこと。

ある程度覚悟はしていましたが、帰られたときには気疲れでへとへとでした。


担当スタッフの気遣いは並大抵のものではありませんでした。

お客様の一声ごとに走り回り、お花の値引き交渉に悪戦苦闘。

挙句の果てに、白紙の領収書を渡せと言い出す始末。

は、白紙?!

改ざんバンザイ


と、色々ありましたが、何とか無事に終わりました。


通常、式を取り仕切るのは、身内の方々なのですが(葬儀代金を払われるのも身内の方)

そのようなコミュニティーの場合、何故か組の方々が仕切るのです。

……何はともあれ、終わってよかったです。



寒風の中

東京では、大寒波が吹き荒れていた日のこと。

わが社でも葬儀がありました。

その日は、会葬者が非常に多く、私たちスタッフも大忙しでした。

午後3時ごろ、ようやく親族の方も帰られました。


スタッフ一同玄関でお見送りをさせていただきました。

ひと段落つき、片付けに取り掛かろうとホールを振り向くと、

紫色のコートが一枚、ハンガーに掛かっていました。


この寒いのに、コートの忘れ物!


身元を示すものも何も入っていません。

車で帰られた方が忘れたのだろうと、私たちが話していた時です。

葬儀を行うホールには、広い駐車場が併設されています。

その駐車場を、自転車でまっすぐ突き進んでくるおばあさんが一人


「お客様っ!コートですか?」

「家に着いてから気付いたったい!今日はえらく寒かって思っとったら、コートがなかった!ハハハ


……雪も降り出しそうな寒空の中、コートも着ずに自転車ですか。

着込んだセーターで丸々と着膨れし、毛糸の帽子を深々と被った、りんごほっぺのおばあさんは、しっかりとコートを羽織り自転車にまたがりました。

鮮やかな紫のコートを翻し、さっそうと去ってゆきました。(自転車で)


またまた、恐るべし、老人パワー。

私には、とても真似できません。


お気をつけてお帰りください。

はじめまして

はじめまして。

私は、田舎の小さな葬儀社で働いています。


この冬は、珍しいことに今年になって立て続けに仕事が入りました。

気温が下がり、急に上がり、また再び下がった時が一番危ないと言われています。(特にお年寄り)

私も知りませんでした。

だから、気を付けて下さいね。


つい先日、一人のおじいさん(推定80)がおぼつかない足取りで店に寄られました。

その方は今夏、5Kmのジョギングが日課で、たいそう自慢に思っていらっしゃいました。

が。

今回寄られた時は、夕方遅くのウォーキング帰りでした。

『暮れに、温泉でひっくり返って、あんたとこに世話んなるところだったばい。

葬式ば出すとこだった。危なかったばい』

『いえいえ、まだまだお元気そうで、大丈夫ですよ』


『うんにゃー、もう2Kmしか歩けなくなったばい』(毎日)


その日は、大寒波。

老人パワーに感心した私でした。

……危ないから、家にいてよー