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では、ここから私の勝手な個人的考察です。

まず第一に、見た目からも解析結果からもこれらの石はコンクリーションであることには間違いないです。
また、殆どの部分が特定の結晶軸方向を持たない微粉末の鉱物から作られているとも言えます。
コンクリーションで有るにもかかわらずその中で「黄鉄鉱が軸方向を持たずその場で自由に結晶化した」と言う事に興味を持ちます。 
「結晶が樹枝状(急速な成長や過飽和溶液からの成長に広く見られる結晶の形態)の組織を形成する」かたわら粒径0.008mm x 0.010mmの微粉末の結晶が同居している事に摩訶不思議な世界を感じます。

樹枝状の結晶の拡大写真 "Photo-2" に注目をお願いいたします。
これらの写真は非常に薄い薄片に研磨されて撮られた写真です。
Py: 黄鉄鉱からできている樹枝状の結晶の部分、 拡大写真下側 MC: 白鉄鉱の微粉末からなる部分、どの部分を見てもとても滑らかで柔らかい表面であると思いませんか?
憶測にすぎませんが、もしかしたらただ単に全て微粉末の塊で出来ているためか研磨中に微粉末が剥がれ落ち角が取れたように見えているだけかも知れません。 でも、それでも普通じゃないです。
これらの滑らかとも思える樹枝状の結晶の成長の仕方、一体どの様に説明を付ければ良いのでしょうか?
私にはとても鉱物の結晶成長の拡大写真には思えません。

"Photo-1"と"Photo-4"に微細結晶部分の顕微鏡拡大写真が有ります。
が、どの写真を見てもやはり鉱物に角が無く、なんとなく丸まっているのが殆どと言えます。
特に"Photo-4"の拡大写真に注目してください。
目盛は「20um: 20ミクロン」です。 と言う事は1um程度の微粒子が結晶軸も持たず集まって出来た鉱物です。
また、左下にCd: 炭酸塩鉱物の集まりが有りますがこれも偏光顕微鏡のクロスニコル写真で見ると結晶軸が見られません。
「非晶質」結晶と表現しても良いのではないでしょうか?

大きな鉱物の状態、または顕微鏡拡大写真のどちらを見てもこれらの石がどの様な条件下で出来たのか解明は出来ませんでした。
もしこれらの石が「堆積岩中で形成されたコンクリーション(ノジュール)」であるとすると、、、、、

その堆積岩は宇宙と言う想像を絶するとてつもなく大きな海の中の一部の場所に集まった微粉末の堆積物であり、これらの石はその無重力の中で自由成長して作られた石なのでしょう。
なんて、未だに自分に都合が良いように解釈をしています。

PS:
鉱物の成分同定結果から、この部分を用いての鉱物の年代測定を行う事はほぼ無理であろうと言う事がわかりました。
非常に残念ですが、今第一番に行いたい鉱物の年代測定をこれから先どう開始するか見直さなければなりません。