東京〜千葉〜神奈川〜静岡




誕生日は合宿だったので会えず、その後も予定が合わず、そろそろ私が痺れを切らして
「27日空いてないの?」
と聞いた。
「20:00から仕事」
「昼は空いてないの?」
その返信が
『26日夜仕事代わってくれない?すみません予定が』
「金曜の夜からあけてやったで、朝からコースか夜からコースか」
と言われた。
「行くのはいいけど、母に誰と行くって言えばいいの?」
「K君でいいんでね?あなたももう21歳なんだし」
と言われて
25日の夜、母に
「K君にドライブに行こうって…」
意外にもあっさりした返事が来て拍子抜けした。

当日朝、夕飯は要らないかもしれないと言って、学校にピアノのレッスンを受けに行き、11:00に上野駅で中学の友人と待ち合わせた。
その子は寝坊して14:30に来て、そこから昼食を取って16:45分ごろ別れて。
家に帰ってシャワーを浴びて汗を落とし
そわそわと支度をし、野菜の味噌炒めを作った。
母に
「9:00に家を出る」
と言ったら
は?
と言われた。夜ドライブと言ったけれど、夜中だとは思っていなかったらしい。
飲酒はするなとか安全にとか沢山色々言われて
車が帰ってくるのが遅くなったので23:15分ごろ迎えに来た。

とりあえずお手洗いに寄って、どこ行く?
と話し、千葉か静岡、ということで海ほたるへ行った。
途中「あ、ごめん。今乗せてるの忘れてスピード出した」と言われた。
警察が来たらそく捕まるような速度で走ってた。
車通りは少ないし、まっすぐな道。
スカイツリーやベイブリッジを通ってたどり着いた海ほたる。
初めて行った。
降りて全然お店のやっていない中を歩くと、シン・ゴジラの展示があって、それを見ながら歩いた。
エスカレーターに先に乗ったから(私が下になっちゃうのでちょっと怒る)んーってちょっと睨んだら
「疲れてるんだから許してよ〜」
と、首を触られた。
ちょっと座って今度は外へ出た。
海に浮かんだ海ほたるからは、遠くに見える夜景と欠けた月。そして散りばめられた星が見えた。
海に面したベンチに、Kが先に座った。
私が右に座るか左に座るかと悩んでいたら、左側、壁?に面している方に座れと示された。
そして、どうしようかどうしようかと言いながら、千葉に行くかここにずっといるか静岡に行くか、と悩んだ01:00。
答えることを譲り合ってたら肩に手をかけられて髪に鼻先を押し付けられ耳に息を吹きかけられて
「どうする?」と囁かれ。
もう私には答えられる状況じゃなくて。両腕で抱き着かれ、「いつもより匂いがする」とシャンプーのことを言われ。
人が後ろの道を通るのに。夜中だとはいえ人前で恥ずかしくて、とりあえず車へ行こうと言った。
車へ戻って、どうする?でも静岡遠いでしょ。2時間半くらいで着くよ。じゃあ行く?
とりあえず向かってみよう。
と言って海ほたるを後にした。

途中、川崎の工業地帯を通った。ずーっと見たかった夜景にテンションが上がる私。窓を開けてくれて、ハイウェイの風と音と景色を直に感じた。
横浜みなとみらいも通った。観覧車の明かりは落とされ、山下公園?の方に青い光が連なるところが。
「これを見せたくてここ通ったようなもん」
素敵だった。
そのあと、湘南の海沿い西湘バイパスを通りながら箱根方面へ向かった。
眠らないようにアニソンをずっとかけて大きな声で歌っている中で、海沿いの道ではいつも先輩がかけている曲ーとアジカンかけたりワンオクかけたりしていた。
最近のお気に入りのアニソンは、「響け!ユーフォニアム」のトゥッティという曲らしい。
箱根では、
「時々綺麗な景色が見えるよ」
と言って、街の明かりを山の上から観た。写真には全然収められなかったけれど。
上の方のパーキングで「眠い。辿り着けないかも。」というのでいいよ、と言ったのだけど結局10分くらい休憩しただけでまた走り始めた。
山下りは凄いスピードだった。よくぶつからないなーという感じ。
トラックばかりの道で、どうしてあの車はあんな遅いんだ!とか、トラックどいてくれ〜とか、やんやん言いながら走らせてた。
静岡県に入ってどんどん進んで、今度は駿河湾沿いの道を走った。山ではないけど酔いそうな道。それをまた暗い中で飛ばす。
「この運転に慣れないでね。他の人に乗せてもらえばわかる。めちゃくちゃ荒いってわかるから。」
「大丈夫?よく酔わないよね。酔ってないの?」
「酔ってるけど、そこまで酷くない。辛いの我慢できちゃうし。」
町中の赤信号で「ちょっと外出てみ」と言われて、は?ってなってたら、星が見えるかもしれないと言われ。出てみたけどあまり見えず。
どうせなら星見たいでしょ?と言われ、見たい!と答えたはいいけど、白み始める空。
街灯が全然無いので、ライトが無かったら真っ暗だよね、と話したら急に
ライトを落として暗闇に包まれて私は軽く悲鳴をあげてしまった。
「夜は対向車もライトを点けているから、飛ばしてても大丈夫だけど、昼間この速度だったら確実に事故起こす」
そう言いながらたどり着いたのは"大瀬崎"というところ。釣りで来るところらしい(だから大きな声では言えない)。
「長居する?朝焼け見たら出る?長居するなら駐車場入れちゃうけど。」
とりあえず路肩に駐車し、車を降りた。
トランクから虫除けスプレーをだして、私の脚にかけてくれた。
「靴、大丈夫?結構歩きにくいけど。あー貴方の靴のことなんか何にも考えて無かったな。こんなとこ来るなんて思ってなかったし。。。」と言ってくれた。
「大丈夫だけど、段差とか怖いよね」
とか私が言ったら、手を差し伸べてくれた。
手を繋いで、海沿いの道を歩いた。
「歩くの速い?」とか聞いてくれる。
私は夜と朝の境に終始感嘆。しばらく歩くと森のようになってきて、薄暗さが増した。木が生い茂る道を抜けて、今度は大きな石がゴロゴロした海岸を通った。全然バランス取れない私を支えてくれましたありがとう…笑
そして、灯台?の下へたどり着いた。
東からだんだんと明るむ空。西にはまたま深い夜が。写真を撮って2人で柵の外に座って。眼鏡を持っててと言われたから持ってて。かけてみ、と言われたのでかけてみた。Kが見ている世界と私が見ている世界は違った。少しレンズに色がついていた。上にだけ細い銀のフレームがある眼鏡。Kには意外と似合ってると評価されたけど、自分では似合わなすぎて笑った。なんだか楽しくなったみたいで、誕生日プレゼントに眼鏡のフレームあげようか、とか言い始めた。やっぱでかいね、とか。
ちょっと突き出た森に阻まれたところが綺麗な色してると思うから行こう、と言って元来た道を戻った。今度はもう道とは呼べないところから海岸に入ろうとして、しかも蜘蛛の巣あるし蜘蛛二匹も住んでるし。取ってもらったけど笑
そこを抜けたら紫に燃える朝焼けが見えた。雲に阻まれて空一面の朝焼けは見られなかったけれど。
また戻って、今度は違う道に入った。「神池」と書いてあった。突如開けた池は、上空から見るとぽっかり空いている。
そのほとりにベンチがあって。座った。
沢山鯉がいて、エサもやれるのだけど、販売機が壊れていた。
暫く鯉を見て、トンボや水鳥を見ていた。
そのうちに、肩に腕が回され、抱きつかれ、耳や首を舐められた。
そうしてと言われたから、私も同じことをした。
そんな時に一人のクーラーボックスを持った男の人が通った。
こんな朝にこんなところを通る変な人。その人もう一度通った…。
私に触れる合間合間に、なんだか遠い目をしていた。考えてる、悩んでる表情。私には、それ以上のことはわからなかった。
そしてKは、そろそろ行こうと言った。冗談じゃない。
「無言の抵抗ってやつ」
そりゃ無言の抵抗でもなんでもさせて頂きますとも。女をこれで帰すと?なめてる。
暫く無言の抵抗をしていた私ですが、もう6時過ぎたからと言われて仕方なく立ち上がった。明るくなった道では手も繋いでくれないのか。握り返してもくれない。私はなかなか機嫌が悪くなりました。
そのあと、通り道の大瀬埼神社に登った。階段では手を繋いでくれたけどね。
Kが下を覗いている間に五円玉二枚だして、1枚渡した。ニコニコしてた。
2人でお賽銭した。私はいつも、沢山のことを神様に報告し、お願いしたいから長くなるけど、今回はたったひとつのことだけお願いした。
そして階段を下りて、車への帰路についた。
その途中、小石を拾って水切りをやってた。最高5回くらいだったかなー。
朝焼けに照らされて逆光になったKはやっぱり細いね。
途中、ふってふってゼリーみたいなナタデココのやつを買ってくれた。
天使の梯子が綺麗に見えた。
「寝る?」「いや?」「帰り寝るなら後ろがいいかと思ったけどじゃあ助手席でいいよ」
さっきは真っ暗闇の中飛ばしてた道を、対向車に気をつけながら走った。

コンビニに寄ってもらってお手洗い行った。何か買っていこうと思って長めに悩んでたらLINEが入っていた。白ぶどう?のグミを買って、あげるーって渡したら、お、やった。って食べた。そして、口に入れたらお腹すいた、と言って唐揚げを買ってきた。一口目を私にくれた。
ちょっとお腹を満たしてしまったから、そのあと眠くなってきたみたいだったけど。
「偉いね。」「何が?」「全然寝ないし。眠くないの?俺でも運転手断ってとっくに寝てると思うよ?」「だって、せっかく車乗ってるし、寝たら勿体無いじゃん。」
「絶望した」
そういって自分のナタデココが空だと言ったから、私のをあげたのだけど
「お姉さんこれ何回振った?」
「15回くらい…」
全然出てこなかったらしい。
そして飲み物無いまま走ってるから
「水分取らなくて平気?あるよ?」
いやいいよというのを押し切って、水筒の蓋を開けて渡したら謝り感謝しながら飲んだ。
まだ冷たいね、と言うから保温性を自慢した笑
暫くして、両手を合わせてもう一口くださいと言うからまたあげた。
また暫くして、手を合わせたので水筒の蓋を開けて渡したら
「以心伝心ってやつ」というので「こんなんでしてもしょうがないわ笑」と言った。

箱根の山を抜けて、小田原駅周辺で鈴廣のお店があった。そしたら、美味しいかまぼこ屋教えてあげるよ、と言った。
小田原過ぎてもまだだと言ったのでずーっと待っていた。
横浜に入ったあたりで
「…ねぇ…かまぼこは…?」
「あ……………」「また今度教えてあげるよ…」
蒲鉾…まだお店は開いていない時間だったけれど。
藤沢を過ぎたあたりだったろうか。少し雨が降ってきた。
朝降らなくてよかったねーって話した。
行きは真暗で見えなかった街が帰りには見えて、湘南の海もしっかり見られた。
「ねぇ沖縄行こうよ。京都でもいいけど。」と、また言われた。
そんな飛行機代出すお金無いと言ったら、私もお金無いって言った。103万超えると所得税引かれ、130万超えると働く能力があるとみなされてまずい。という話。
そのお金どうするの?とは聞けなかった…。
朝ごはんをどうするかと話したけれど、Kは流石に疲れていたみたいだったので、東京まで送れないごめんと言われ、とりあえず横浜駅で降ろしてと頼んだ。
車を停めて、私がとりあえず3000円払おうとしたら拒否されて。
「ずっと運転してくれたからさぁ」
と言っても受け取ってくれなかった。いつもならちょっと物欲しそうな目でいいよと言うのだけど、今回は絶対受け取らない、って表情をしてた。
「誕生日祝ってないし。」
と言われたので。ありがたく3000円は収めた。
そしたら
「じゃあ、」って言われてキスされた。「お嬢さんこれで満足?」
失礼だしものごっつムカついたけど
「うるさい」
とだけ返した。そして車を降りて、見えなくなるまで見送った。

私は横浜駅からどこへも寄らずに電車に乗って家へ帰った。座れたからよかった。
帰り着いたのが11:30。シャワーを浴びて、荷物をなんとなく整理して、リビングで、お昼なに食べようかな〜と考えているうちに眠ってしまったのが12:15くらいから。14:00頃起きて、あぁ、お昼食べてない。おやつ食べようかなと思いながら横になって、起きたのは17:00。
流石に眠かったですね。夜も眠れちゃいましたし。
Kは20:00〜のバイトにちゃんと行けたのでしょうか。


帰りの道中、高校時代の話になって、本当にKには友だちがいないんだなーと思った。
そしてKは私を中途半端な女にさせた。とても不服だけれど、なんとなく合点がいった。
Kは友だちが欲しいんだきっと。
自分のことを理解してくれる。
一緒にいて気を遣わない。
遠出できる。
そういう人が欲しいんだ。
元来友だちと友だち以上の関係になるのを嫌う人だから、私とキス以上のことをすれば、きっとKが欲しい友だちでは無くなってしまう。(ざっくりとした意味で)肌に触れるだけならまだ友人であることができる。彼の中でそこに特別な意味を持たせて、友だちがいなくなってしまうのが怖いというか嫌なのではないだろうか。
恋人ならきっと私じゃなくてもできる。
でも彼にとっての気のおけない友だちは、私じゃなきゃダメということのような気がしてきた。

さぁこれからどうしよう。
「ねぇ、やっぱり沖縄行こうよ。京都でもいいけど。」
この言葉は叶うのでしょうか。そして私の願いは叶うのかな。



20160826夜〜27午前