憎しみじゃないし怒りでもない

憎かったけど憎いんじゃない

私悲しかったんだよ

本当にこんな人が世の中にはいて、それが目の前の人だったことが分かって

その被害を受けるのが自分と、それだけじゃなくてなんの罪もないなんにもしてないなんにも悪くない子どもだったことが悲しかったんだよ

悲しい気持ちが恨みにまで変わって

殺そうとする夢を何度もみて

今もたまに見て

いろんなひどい言葉をぶつけたり殴ってみたりしたけど

今気づいたけど、本当に殺したことはなかった

殺したかったわけじゃない

気づいてほしかった

自分がなにをしたのか

どれだけ悲しいことをしたのか

気づいて、悲しんでほしかった

自分がどれだけクソなのかどうしようもない人間なのか気づいてほしかった

だけど無理でしょ君の頭じゃわからないから

どうせ気付けない

認めない

認められない

認めたら恥ずかしくて生きていけないから

だから私の中で殺した

頭の中で丁寧に殺して箱詰めしてロケットに入れて宇宙に向かって飛ばしてあげた

私だけが見送った

そしたら爆発して空に飛び散って灰になってそれも風で飛ばされて消えた

飛ばす前と何にも変わらない空になってお前は消えちゃった


お前は知らないし知る権利もない

気づくこともなく学ばず何も得ずそのまま死んでいく

大人になれないまま死んでいく

ちゃんとさようならって言ってあげた

もう生まれてきちゃだめだよ

かわいそうな人

かわいそうなまま死んじゃった