明智光秀最終話 ハッピーエンド編
*ネタバレしていますので、ご注意ください*
途中まではグッドエンド編とかわりませんので、同じところまでは省かせていただきます。
ネタバレ注意
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ 途中省略 ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
光秀様に支えられながら抜け穴に足を踏み入れようとした瞬間、大きな地響きと同時に穴の開いた下部が崩れ落ちた。
光秀様は私の手を強く引っ張り、抱きしめた。
信長 「光秀!○○!二人とも無事か?」
光秀 「はい、平気です!信長様は?」
信長 「こっちも大丈夫だ!しかしよ、穴が崩れちまって、もうそっちからは通れねえぞ」
光秀様は穴の様子を確認する。
「・・・どうですか?」
光秀 「・・・確かに、ここを通り抜けるのは無理だ」
「そんな・・・」
信長 「どうするつもりだ?光秀」
光秀 「お逃げ下さい、信長様。私たちは大丈夫ですから」
信長 「しかし光秀・・・お前・・・」
光秀 「この光秀を信じて下さい」
信長 「ああ・・・光秀、○○、必ず生きて戻れ」
光秀・○○ 「はっ!」
光秀様が私を見つめた。
光秀 「これからどうするかだが・・・」
光秀様は何かを思いついたように、私の手を繋いだままお庭へと出た。
井戸の前まで連れて来られた。
光秀 「○○、頭から水を被るぞ・・・!」
「は、はい?」
答えると同時に、私に手桶で水をザバッと掛ける。
冷たい水のせいでぶるっと身体が震えた。
光秀 「我慢しろ。もう一杯いくぞ」
その後、光秀様も同じ数だけ水を被った。
光秀 「わかるな。今から俺たちは火の海を突っ切って本能寺を出る。怖いか・・・」
「いいえ、光秀様と一緒だから何も怖くありません!」
私は光秀様の手をぎゅっと握る。
光秀 「○○・・・」
一瞬、強く抱きしめられた。
光秀 「ここまで辛い思いばかりさせてすまない。俺と関わりさえしなければ、こんな目に合うこともなかったろう。でも俺は・・・どうしてもお前を自分のそばから離したくなかった。○○、愛している」
「光秀様・・・」
光秀 「生き延びるぞ!」
「はい!」
私たちは一際大きく息を吸い込むと、手を繋いだまま炎に向かって駆け出した。
朝。
まだ火がくすぶり続けている本能寺の廃墟に、私たちは立ち尽くしていた。
信長 「光秀、○○、どこだぁ!?」
「信長様!こちらです!」
信長 「ちゃんと生きて戻ったな」
信長様は大きく案ずると、私たち二人の肩を強く抱いた。
光秀 「信長様もご無事で何よりでした。・・・して、幸村殿は?」
信長 「秀吉の処に向かった。義元の身柄を一時任せることにしたからな」
「助けていただいたお礼、幸村様に言いそびれました」
信長 「そんなこと気にするような男じゃねえよ。次会った時、礼を尽くせばいい」
「そうですね」
?? 「信長様~!!」
悲痛な声が辺りに響き渡る。
「あの声は・・・?」
信長 「家康・・・!」
家康 「・・・信長様!?それに○○さんも光秀も!」
家康様の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。
信長 「バーカ、ちゃんと助かってるのに、泣く奴があるか・・・」
家康 「だ、だって・・・信長様・・・」
信長 「家康、光秀、○○。ちょうどいい、お前たちに話しておきたいことがある・・・。今日限りで、織田信長は政から一切の手を引く。家康。お前と秀吉で天下を治めてくれねえか」
家康様は、泣き腫らして赤くなった眼をますます大きく見開いて信長様を見つめた。
家康 「そ、そんなこと・・・天下統一を成し遂げるのは、信長様を差し置いて他には考えられません!」
信長 「バカ言うんじゃねえよ。俺なんかは周り中敵ばっかりで、どの道、これ以上は回らねえんだよ。今回のことだって、俺の身から出たサビみたいなもんだしよ」
突然、光秀様が信長様の前に跪いた。
光秀 「そんなことはありません!今回のこと、すべて私の心の弱さを突かれてのこと。信長様には一切手落ちなどありません!全て私の責任です。私を処罰してください!!」
信長様はふふんと鼻を鳴らした。
信長 「・・・そいつは、出来ねえ相談だな。聞いてただろ。たった今俺は退いた。お前を罰する権利なんてない。そこらにごろごろいる兄ちゃんの一人に過ぎねえんだよ」
光秀 「そんなこと、関係ありません。例え、一庶民になったとしても、私がお仕えするのは信長様ただ一人です」
信長様が少し嬉しそうに笑う。
でも、その口から出たのは意外な言葉だった。
信長 「・・・やめろ。そういう言い方はよ。・・・それに、今お前が大事にしなきゃいけないのは、俺じゃねえだろ?」
光秀 「・・・信長様」
光秀様は、じっと信長様を見返す。
それからゆっくりと振り返った。
光秀様の澄んだ瞳が、ただ真っ直ぐに私を見つめていた。
信長 「・・・遠慮はいらねえよ。早くあいつのところに行ってやりな」
光秀様は、ゆっくりと私のところへと歩いてくる。
私の真正面で立ち止まった。
顔と顔を見合わせ、私の目の奥を覗き込む。
光秀 「・・・○○」
「はい・・・」
光秀様は私の顔に手を添えた。
大きく包み込む光秀様の掌。
長い指が、額に張り付いていた髪をいとおしそうに払う。
不意に光秀様は私を抱きしめた。
渾身の力で、強く強く回される腕。
その腕が密かに震えていることに、私は気づいた。
こんなにも力強く抱きしめられたこたは記憶になかった。
私は光秀様の広くて逞しい胸に顔を埋める。
まだ煙が立ち上がる廃墟の中で、私たちはいつまでも抱き合っていた。
今回は、なんとか置いていかれずにすんで良かった(≧▽≦)
しかし、ハッピーエンドになるまでの選択肢・・・
絶対光秀を信じてちょっとでも迷ったら即グッエンって感じのものでした!!
難しすぎ~
それにしても、もっと盛り上がってくれるのかと思いきや
イマイチ盛り上がらない二人だったなぁA=´、`=)ゞ