小学校の本部役員は、昔から独特の空気があった。


いかにもボスキャラの女性軍団が幅を効かせてるのだ。「やべーな、近づかんようにしよう」と思ってたが運悪く私は本部役員に入ることになった。


本部役員には、隠れた2つの勢力がある。


①今まで通り変えずにPTAをやっている古株のボスママ集団とぺこぺこしている父親たち。


②もっと効率よくやって、予算やいらない所は削って、気軽な本部役員を目指す人たち。


私は、はやく抜け出したいやる気がない役員なので、空気のような存在だ。振られた仕事はやる。会議にはきちんと参加するが余計な事は極力避ける。


問題は次期会長のこと。ボスママお気に入りの父親か、筋を通す少しウザい父親かで水面下でせめぎ合いがあるのだそう。こんな小さな小学校の役員でも権力争いってあるんだなーとしみじみ感じる。


ちなみにボスママたちは全員離婚しているシングルマザー。会計に至ってはシングルマザー&生活保護者である。なんかさ、生活保護の方が会計って怖いんやけど。


あと、ボスママたちが全員離婚しているのが妙に納得やわ。あの威圧感は、家庭で心が安まらんわ。他人の父親達が怖くて何も言えずにいるもん。


まあ、そんな本部役員ですが、正義感の強い父親の会長候補は「この空気を変えないと、どんどん本部役員の成り手が減るだけなんですよね。私は変えたいんです」と熱く語っているのを聞いて、「凄いなー」と思ってしまう自分がいる。学校のボランティア活動でそこまで熱くなれない。


旦那は「深く関わるなよ。外から見てもなんかやばい空気感じる。気の強い権力ある女の集団でいいことなんてあるわけない」と言うのでさすがやなと思う。