香典を夫婦で処理する。パソコンで打ち込む旦那。
Excelってやっぱり使えた方がいいなと思う。私は、なんとなくしか使えない。旦那のように完璧に使えない。
仕事で毎日売り上げ計算をするのでめちゃくちゃ慣れている。うーむ、旦那さんが死んだ時、私1人で出来るかなと不安になった。
名前、住所、関係性、返礼品の値段、収支報告など細かく打ち込んでいくので、「ここまでするのか…」と驚く。
義父に見せたが「俺に見せられても」と言われた。ここまで苦労して作ったデーターなのに悲しいものである。
しかし、旦那には詳しくデータを記録する理由がもう一つある。
「親父、勝手に香典をチョロまかしたら一発でわかるからな」という意味である。記録は大事。証拠は大事。どこまでも信用されてない義父である。
香典の費用でお葬式代やお返し、お坊さんのお布施もしなければならない。私たちの計算では20万は手出しするので、勝手に使われては困るのだ。
余談だが、義父の知り合いの香典は1つしかなかった。親族はない。8割旦那、2割は義母の親戚や友達だ。
モーさんは「親父の人間性が香典に出てるな。まさか1つしかないとは…。しかも夫婦共通の友達だし。普通はもう少し来るけど、あいつと付き合おうって親族も友人もほぼいないって事やな」と言っていた。
モーさん付き合いの香典がなければ、ほぼ全額手出しだったと思う。それなのに「お前の仕事関係の香典なんか突き返せ」という義父の姿を思い出す。
まじで凄い。何が凄いって結局、周りから助けられている義父がすごい。
義父の両親は、結構な資産家で仕事もできる人だったので裕福だった。それを義父が食い潰す。ただ、嫁が優秀だったので嫁の稼ぎで次は食べさせてもらう。そして、最後に息子に助けてもらっている。
「苦労しなくても周りが助けてくれる運命なのがムカつくんだよ」と旦那は言う。そういう星の下に生まれてるのかもしれない。
モーさんは、親父が死んだら葬儀はめちゃくちゃ質素にして、院号もつけないと言う。旦那の親族はみんな院号はあるが、「なくて良し。そういう生き方だったから絶対に院号はなし」と言っていた。
しかし、そんなのなくても義父は死んでも気ままにあの世で遊んでそうである。地獄に行っても案外楽しく過ごせる人かもしれない。