最近、交通事故のニュースで悲惨なものが多い。

正直、あまり直視して見れない。多分、多少なりとも交通事故被害者としての経験があるから。

このブログを昔から見てる人は、ご存知だと思うが4年前に義母を交通事故で植物人間になっている。長女がちょうど10ヶ月になったくらいの時だったと思う。

交通事故の日。旦那からの突然の電話。病院へ到着するとすでに手術が始まっていた。

私はこの時のことを鮮明に覚えているが、旦那の記憶は飛んでいる。人は本当にショックな事があると記憶を自己防御のために消すらしい。

義母もショックだったが、私にとっては旦那の状態がショックでどうしていいかわからなかった。後にも先にも旦那の泣いている所を見たのはこれが初めてだった。

加害者は28歳の若い女性だった。立ち上がれないほど憔悴し、やせ細っていた。

義父は「もういい。そんなに落ち込むな」と言ったが旦那は違った。「なんで、母親が遠くに吹っ飛ぶまで車を左折している時にスピードを上げていたのか」と。

彼はどんなに加害者が憔悴してようが、申し訳ないと思っていようが、若い女性だろうが「絶対に許せない人」なのである。

唯一無二のかけがえのない母親をこんな姿にした事実は、時間が経っても許せないものがあるのは見ていてわかる。

87歳の高齢ドライバーだろうが、若い女性だろうが関係ない。車を運転している時は、交通事故のリスクを常に頭に入れながら運転する義務がある。

まだ加害者が自分の起こした事故で憔悴したり、悔やんだりできるのは幸せな事なのだ。

1番辛いのは、訳もわからず寝たきりになった義母であり、亡くなった母子であり、残された家族だ。どんなに願っても大事なものは帰ってこない。

少しでも危険がある高齢者ドライバーは、もう少し考えてほしい。私は年寄りだからという同情は全くない。今回の事故は、私は悪意のない殺人だと思っている。