皆んな何処に行くんだろう?それぞれに、悲喜こもごもの命。私達は何のために、こうやって生かされているのだろう?みんな泣いている。神様がいるのなら、どうしてですか?と尋ねたくなった。私達を助けて下さいと、私は強く願って、そして目を閉じた。
私の魂は、沢山の悲しみと何故?を抱えながら、蒼黒の宇宙をどんどん上昇していった。昇りつめてあるところまでいくと、神様というか、大きな存在を感じた。
「もう私達は
いつでも
与えられていた
助けられていた
守られていた」
それが、一瞬にしてわかった。それから私の魂は、ゆっくり、ゆっくり下降していった。私は今わかった事を、全て忘れて元の場所に帰るんだ、と思った。静かに涙をこぼしつつ、私はゆっくり下降していった。
「何度でも忘れたら
何度でもまた
ここにおいで
何度でもわかっては
また戻っておいで」
言葉のようなその思いに包まれながら、私は感謝しながら、はい、と答えた。
目が覚めると、満員電車の中だった。小さな女の子の泣き声も、今はもう聞こえなかった。私は、車窓から停車駅名を確かめてみる。2~3駅位か、数分の出来事だった。もう10数年以上、昔の事だ。それからは、その場所に行く夢は1度も見ない。ただ、私達が意識しようがすまいが、大きな慈悲の循環があることを、その存在を、私に教えてくれたと思っている。