春は幾度も
春は幾度も訪れる
春は暖かくもあり淋しくもある
幾度も同じ涙を流しできたけれど
今年の春の涙は特別に重い
大切に育てて来た君が
大人になる春だから
もう子供ではない
自分で歩ける大人になる春だから
母は君に見られないように
泣くけれど
君は私を心配している
淋しくなり元気がなくなる母を
でも大丈夫
君がこんなに元気に毎日を楽しく暮らし
笑顔いっぱいな人生を送れていることが
何より嬉しいから
母は今までの君の子育ての思い出を
ゆっくり思い出してこれからは楽しく
生きていけるよ
君が私にくれた20年目の春
とても素晴らしい春
春は幾度も訪れるが
こんな素晴らしい春は
もう二度とないだろう
桜 歩美