永光さん

おめでとうございま、す!

✧\\ ٩( 'ω' )و //✧


ということで、3年前に書きかけてた下書き記事を見つけようやく仕上げましたwww

やばい、3年も経ってた(;゚;ж;゚;)ブッ



2016年、永光生誕祭♡

御門から永光さんへ…
一言考えてとリクエストいただいたので、こんなの出させていただいてたのねー!!

Twitter企画だね♪♪


はいこれ、祝いの品。
…なにって、見たらわかるでしょ。狸の置物だよ。
仲良く2匹用意したから。
は?雄の腹が黒いって。俺が塗っておいたんだよ、誰かさんソックリでしょ。感謝してよねぇ



ドヤ顔のみかちゃんもお付けしてwww


感謝されるどころか、すぐに叩き割られそうですが(;゚;ж;゚;)ブッ

自信作だそうなので、しかも夫婦の狸だそうなので、大切にしていただけたら、と((´艸`*))





そんなこんなで、永様の誕生日にss書くの久しぶりだな(/∀\*)


※今回は、永光さんのお相手の影ちゃん「更紗」、御門のお相手はいつものお女中「のの」ということで、よろしくお願いしますm(_ _)m
本家大奥の設定無視の、私の女中シリーズ妄想世界ですw




「月の隠れる夜に」



自身の生誕を祝う宴を抜け出し、永光は一人、人気のない廊下を歩き庭園の見える場所までくると、ふと空を仰ぎ見た。

「…雲に、隠れてしまいなさい」

煌々と光る月に目を細め、短いため息を吐きながらぽつりと呟く。

「私など、照らす価値もないでしょうに…」

口元に自嘲の笑みを浮かべたとき、背後から声が聞こえた。

「なに、隠して欲しいの?じゃあ、俺が隠してあげるー」

ふらふらと覚束無い足取りで現れた御門が、にへらと笑いながら手を空にかざした。

と、同時に、眩しかった月が雲に覆われ辺りは闇に包まれた。

「なんの用です?」

「んー?今日の主役をひとりにするわけにはいかないでしょー」

ケラケラと笑いながら、御門は廊下に大の字で寝転がった。

永光は盛大にため息を吐きながら、酔っぱらいの相手は御免だと来た道を引き返そうとしたが、御門の声にその足を止めた。

「…ねぇ、『おめでとう』ってさ、言われたことある?」

先ほどまでのふざけた雰囲気とは違うその静かな問いかけに、永光は少し思案してから、その場に腰を下ろした。
恐らく、更紗に出会う前に、と聞きたいのだろう。

「ありませんね。私の記憶のある限りでは、ですが」

「ふーん。…まぁ、俺もないけどね」

てゆーか、生まれた日すら知らないし

ぼんやりと宙を見つめながら、ぽつりと漏らされた言葉は、夜の闇に消えてゆく。

「なんで…生まれてきたのかなー、とか。
俺が消えても、だーれも悲しまないんだろうなー、とか。思ってたよ...」

今でも、なんで生まれてきたのかなんてわからない。でも、と御門は言葉を続けた。

「生きたいって、思うよ…今は」

「…。そう、ですか」

「だってさー。俺が消えたら、泣くでしょ…あいつ」

御門のために泣きじゃくるうるさい恋人の姿が容易に想像でき、思わずふっと笑みが漏れた。

「なに、俺が消えた話したのに笑うとか、ほんと失礼」

むっとしたように御門は口を尖らせた。

「失礼しました。でも、今夜だけは…あなたと、意見が合いそうです」

「え?」

御門は目を瞬かせ、永光をじっと見上げる。

「私も、今は…生きたいと思いますよ。あの方のためならば」

更紗を思い浮かべているからだろうか、毒のない、穏やかな表情で語る永光を見つめ、御門はゆっくりと口を開く。

「やっぱりさ、必要だよねぇ...月」

そう言って、御門は月にかかる雲を取り除いた。

月の光が、再び2人を照らし出す。

「だってさぁ、真っ暗だと、更紗があんたのこと、見つけられないでしょ?」

あいつのためにも、照らされておいてあげなよねぇ、と、ヘラっと御門は笑った。

「余計なお世話ですよ」

話は終わりだと言わんばかりに永光が腰を上げると、あっと御門が何かを思い出したように声を上げた。

「そーいえば、色んな奴らに酒を注がれて困ってたよ…上様が」

「そういう大事なことは、もっと早く言うべきでは?」

苛立たしげにそう呟くと、永光は廊下の奥に足早に消えていった。

「大事なこと、ね」

御門は先ほどの永光の姿を思い出し、ふっと笑みを漏らした。

「ほんと、永光って更紗のこと大好きすぎるよねぇ」

そんなことを呟いていると、カチャカチャと音を鳴らしながら、誰かが廊下の奥から近付いてくる気配がする。

「あ!御門…、もーこんなところで寝てたら、風邪ひくよ?」

目を開けると、覗き込むようにしてののがそばに立っていた。

「ん」

寝転びながら、起こしてくれとせがむように、腕を上げる。

しょうがないなぁ、と、ののは酒を一旦置き、御門の腕を引いた。

起き上がる勢いのままに、御門はののに抱きついた。

「えっ、ちょっと…!」

「ねぇ、あんたってさー」

慌てふためくののに構わず、御門は言葉を続ける。

「暗闇の中でも、俺のこと見つけられる?」

「なぁに?かくれんぼでもしたいの?」

「…違うよ、ばーか」

「どんなに上手に隠れても無駄よ、あたしの嗅覚舐めてもらっちゃ困るんだからね!」

どこに居たって絶対見つけ出すわよ!と息巻くののに、思わず吹き出してしまいそうになる。

「なにそれ、あんたって犬なの?」

そんな冗談を言いながら、ふと永光と更紗を思い浮かべた。
どんな闇の中にいても、どれだけ時間がかかろうとも、きっと更紗なら永光を見つけ出す。

「きっと、ね」

様子が変だと思ったのか、腕の中から見上げるののが声をあげる。

「まだ酔ってるの?」

「うるさいばーか。いつまでくっついてんのさ」

「えぇ!御門がくっつい...ってちょっと」

腕を離し、すたすたと去る御門を慌てて追いかけてくる足音に、笑みが溢れそうになるのをぐっと堪えた。

「さてと、飲み直してこよーっと」

飲みすぎないようにと、心配する背後の声に応えるように御門は手をヒラヒラと振った。

年に一度の狸祭り
まだまだ月は沈みそうもない---

(終)



永光さんが御門と恋バナすんのんかいってツッコミたくなるけどw
するでしょう。年に一度のお祝いの日くらいねw
主役じゃなくて脇役2人がイチャイチャするというあたしクオリティのssですが、三年越しのお祝いの気持ちを込めて( *´艸`)
永様おめでとう♡