タクトとの恋が終わって、私は新しい出会いを必要以上に求めた。

この辛さを救えるのは新しい恋しかないと思ったのだった。


 チャットをし、ゲームをし、メッセをした。

でもなかなかタクトの様に気が合う人も好きになれる人にも出会わなかった。


 


 2ヶ月が過ぎた頃、タクトと出会った同じゲームの中でシンちゃんと出会った。


 シンちゃんの第一印象は最悪だった。

シンちゃんはそのゲームの古株だった人だ。

私が入る前にずっといて、久しぶりに来たようだった。

だからすごく偉そうで、誰もが自分を慕っていると勘違いしているヤツだった。


 私の友達が昔彼の事を好きだったのだとメッセで言った。

ここに彼を呼んでもいいか?と聞いてきた。

私はあんな感じの悪いヤツは嫌だと思ったが、

有無を言わさず彼はメッセにやってきた。


 出会いも最悪だったが、メッセでも最悪だった。

自分の女関係をただしゃべっているだけなのだ。

私にはただのモテ自慢のようにしか聞こえなかった。

とにかく嫌な男だとしか思えなかった。